>連載漫画を読んでいてふと気になったのですが、
>ブレイクシュナイダーのビートシートは
>ミクロなレベルにも適応できるのでしょうか?
>A,B,C,D〜という全体の流れがあったとして
>Aから小目的Bを達成するまで
>Bから小目的Cを達成するまで、、、といった具合に
>小目的間にもビートシートは適用できるのでしょうか。
>それても何か別の考え方があるのでしょうか。
小目的のそのブロックの大きさ次第じゃないでしょうか。
AからBが、一巻ぐらいなら、
ビートシートは適用出来そうです。
一話(19ページ?)なら、詰め込みすぎになりそう。
数ページなら、そんなことはすっ飛ばしたほうが勢いがありそうですね。
ブレイクシュナイダーのビートシート(BS2)は、
あくまで120ページのコメディ映画を作るときの、
王道構成法だと考えます。
13(ぐらいだっけ)のビートの位置(尺)や、
役割をマイルストーンにすることで、
様々なストーリーが暴れてどこかへ行ってしまわないように、
制御する方法のような気がします。
分析をして、
BS2の一部の要素を発見したからといって、
そのストーリーがBS2の理論に従って構成されているとは限りません。
勘のいい人が野性でやってるだけかも知れない。
で、部分構造は大局構造と相似形である、
という理論もストーリー理論にはあります。
起承転結だと起の中にまた起承転結があり…などとマトリョーシカのようだ、
と説明する理論です。
一見妥当のように見えますが、僕は間違っていると考えています。
分析者の詭弁のような気がして、
書く者に有用なアドバイスではないからです。
僕は、
前ふり(焦点発生)
→展開
→決着(それが次の前ふりになっていて…)
というシンプルな構造が最小の構造で、
最も大局構造がBS2なり、
シドフィールドの三幕構成になっていればいい、
と考えています。
で、部分構造(AからBまでとか)のどこかに、
BS2の何かのビートが現れるのは、
ある意味当然というか。
(たとえば、AからBでは「迫り来る悪いやつら」と「死の気配」を見ることが出来る、
とか、BからCでは「かりそめの勝利」と「Bストーリー」を見れるとか)
ただ、毎度毎度、
AからB、BからC、CからDの部分に、
常にBS2の全要素が揃っているとしたら、
パターン化してて詰まらないでしょうね。
あと、老婆心ながら。
構成理論を学ぶことはとても大事ですが、
それはあくまで初歩の初歩です。
構成理論なんて、所詮リズムにすぎません。
歌を作りたい人が基本のリズムを知る程度です。
リズムが染み付いている人なら、
無意識にリズムに乗った原稿が出てくる、
ということに過ぎません。
構成理論は、
苦しんだライターが次に何を書くべきか教えてくれる理論ではありません。
面白いストーリーを俯瞰すれば、
このような大局的リズムになっている、
という俯瞰的発見だけです。
カオスの中から生まれた原稿の、リズムを整える(リライト)ときに、
構成理論を使うべきだと僕は考えます。
極端に4コマ漫画で考えればわかります。
起承転結を書くのではなく、面白いストーリーを書くのです。
それを4コマに、起承転結のパートごとにわけて書くだけです。
2016年10月29日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック