日本人は、つくづくハコモノという発想が好きなような気がする。
僕はこの考え方をしないのだが、
周りにやたら多いような気がした。
テレビ番組の企画は、
枠とスポンサーと出演者を押さえてから、
企画をはじめたりするらしい。
テレビ局が入り、製作委員会方式が主流になった映画界でも、
枠(出演者とターゲット)だけ先に決めて、
それに合う企画(既にあるもの=原作)を探す。
(最悪アレンジして=原作レイプしてから使う)
市民ホールはハコだけ作ってコンテンツは後付け。
オリンピックも会場だけ決めて建物は後付け。
スカイツリーがソラマチなるハコモノビジネスだと分かったとき、
「地元の商店街にも人が来るから」という説明が方便だと分かるわけだ。
日本人は型を大事にする。
型を作ったあとに、魂が入ると。
僕は逆の考え方だ。
魂が先で、入れ物を変形させるべきだ。
まあ、考え方はどうでもいい。
ハコの考え方をする人が多いのなら、
その方法論は脚本に使える。
(そもそも日本の脚本はハコ書きという、
ハコを使ったやり方だが、僕は詳しくないのでこれ以上書かない)
どういうやり方かというと、
たとえば展開に困ったとき、
「ここで前の流れを汲みながら、
全く新しい展開になる。
それは『 』のような感じだ」
などのように、
空白を書き、それがどのような性質を持つのかを周囲に書き、
それを「穴埋め」するように思いつくことだ。
僕なんかは窮屈で縛られるのが嫌いだから、
こういうやり方をあまりしないのだが、
仕事で諸条件を全て満たす最適解を考えなきゃいけないとき、
穴埋め法を使うこともある。
それ以外にも使えるってことだ。
他にも、
「実は『 』という事実が隠されていた」
「ヒロインが彼を好きになるのは、『 』がきっかけ」
「このあと『 』が起き、伏線Aとつながる」
「彼の弱点は、実は『 』」
「この前と後を繋ぐのは、『 』というエピソード」
などなど、
好きなように虫食いを作り、
穴埋めを必死で何通りか考えると、
何か思いつきやすいかも知れない。
自分に無茶ぶりをして、穴埋め問題にすることで解決させるのである。
もしこういうやり方を知らないのなら、
追い詰められた時などに試してほしい。
とくに最後のやつは時々使うかなあ。
2016年11月04日
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