十年一日というけれど、
僕が学生時代走り回った京都を出てから二十年になる。
今、京都に投宿している。
我が大学の学祭を見るために来た。
モテナイ学生たちが飲んで喚いて走り回っていた。
あれは俺の姿でもあった。
何だか足りなくて、必死でもがいて、情熱だけをもて余して。
僕はプロになったら、
足りないものが補われて、もがかなくてもばんばん作品を作れると思っていた。
東京への憧れは、自分に足りないものが全部あるという幻想だった。
今でも足りないし、もがいている。
道は誰かが用意してくれるものではなく、
自分で切り開くものだと覚悟をした。
それは、二十年前、最終日のキャンプファイアを見ていたことと、
何一つ変わらないわけだ。
二十年一日。
自分の炎は、まだ燃えていることを確認した。
何しに京都に来たかというと、
新作を書くために来たのだ。
何かはまだ言えないが、とにかく二節分は書いた。
いくつになっても、紙とペンが僕の武器だ。
2016年11月23日
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