今夜更新予定のてんぐ探偵24話「ホームレス」の予告を見て気づいたのだが、
問題を考えてから、論理的に話を組むことをしてるのだなあ、
ということ。
経験がなくとも、論理で話を組むことについて。
(以下ネタバレは予告の範囲内にします)
問題: 妖怪「ここじゃないどこか」が取り憑いた。
解決: 妖怪退治。正確にいえば「ここ」を見つけること。
論理的展開:
「ここじゃないどこか」へ行き続ける。
結局、どこへいってもそう思う。
結果、ホームレスに。
ホームレスだとするなら、ホームへ戻ってみてはどうか。
ホーム、実家へ戻ってみる。
(ここで展開を面白くするために)
その実家がなくなろうとしている。
これらは、全て妖怪という問題から、
論理的に導いた道筋だ。
流浪の民、ホームレス、ホーム、居場所、レスなどの要語を組み合わせただけで、
一筋の展開になるだろう。
僕は実家がなくなろうとする経験はないし、
ホームレスの経験もない。
ディテール、つまりホームレスへの過程や、
実家の家業については、想像と取材で書いたわけだ。
想像と取材で書くことは、これだけ論理の背骨があれば可能である。
「ここじゃないどこか」という気持ちは全ての人が持つ感情だし、
その気持ちをどうしたら「ここじゃないどこかでなくする」か、
についてを考えていけばいいからである。
そもそもこの話は、昔、家のCMで出した企画だった。
ケンカ→「家に帰れ!」→「俺は家がないんだ!ホームレスなんだよ!」
→「じゃ建てろよ!」→家を建てるなら、○○建設
みたいな下らないやつだ。
帰る家がないってことは、ホームレスなんだな、
というその時の発見が、
ここじゃないどこかという気持ちの結末になるわけである。
いくつかは論理的でなく、連想や言葉遊びで結びついている可能性もあるけど、
とにかく論理的に考えれば、
最も面白い展開(ホームレスが家に帰ったら、
今度はその家すらレスになろうとしている)
が思いつくことが出来るだろう。
あとはその条件下で、面白い人間のドラマを書けばいいだけだ。
2016年11月25日
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