2016年11月30日

是枝氏の発言に反論してみる

ネットニュースの範囲だから、
引用によって氏の意図が曲げられている可能性もあるけど、
「君の名は。」のヒットに対して、
「『君の名は。』は、当たる要素がてんこ盛り。これ限らず、女子高生とタイムスリップという題材からはそろそろ離れないといけない」
と発言したのだそうだ。

いやいやいや。要素だけでヒットするのが映画かい?
その分析は浅くないかい?


要素だけでヒットが決まるのなら、
女子高生とタイムスリップの要素だけで、
あんたが作りゃあいいんだ。

その要素を、どう料理するかが映画ってもんだろ。
要素は面白そうでも、
下手くそな料理で台無しになってる映画は死ぬほどあるだろ。
たとえばスーサイドスクワッドとかな。

あ、
そもそも「海街ダイアリー」は、
海辺の一軒家、問題を抱えた四人姉妹、
瀧本幹也のシャシン、新人女優(当時)のかわいさ、
という要素だけで作った映画でしたね。



要素だけでヒットが決まるんなら、
組み立ててないプラモデルでも売ってなさい。

私たちは、
要素を選び、要素を捨て、
それらが矛盾なく、興味深く、うねりを生じ、
感心できる、興奮するように、
そして人生に影響を与えるように、
組み立てるのが主な仕事のはずだ。
posted by おおおかとしひこ at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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