古くは「マジンガーZ対デビルマン」なんて企画で、
僕はクロスオーバーという概念を知った。
ところで、クロスオーバーは失敗する。
なぜか。
キャラクターありきで、
ストーリーがないからである。
じゃあストーリーってどうやって作るんだって話だ。
ストーリーは、
事件と解決から作る。
それがどういう意味を示すかを確定させる。
それから膨らましていく。
舞台、サブエピソード、
主人公の内面の冒険、
日常と非日常、
中盤の展開、
伏線をどう引くか、
アンタゴニストや仲間。
キャラクターは、実はほとんど最後に作る。
キャラクターから作っても必ずうまくいかない。
上に必要なことは、
キャラクターオリエンテッドではないからだ。
キャラクターに合う話をつくるほうが、
話に合うキャラクターをつくるより、
10倍ぐらい難しい。
(当社比)
クロスオーバーが企画するときはワクワクするのは、
キャラクターがすでに決まっていて、
想像力をかきたてられるからである。
「こいつらが集まったら、
一体どんなことになるんだろう?」ってね。
でもそのワクワクに対して、
現実のストーリーは大して面白くない。
ワクワクしてたときのほうが良かった。
たとえるなら、
プレゼントを貰う前の、想像してた時のほうが楽しかった感じ。
女性と付き合う前のほうが妄想できた感じ。
遠足の前の日のほうが楽しい感じ。
クロスオーバーの最大の楽しみは、
クロスオーバーが決まってから、
実際のモノを見る前までだ。
つまり、宝くじと一緒で、
クロスオーバーは夢を買う商品なのである。
(宝くじとどっちが当たる?)
たとえば、
○○の作品のやつらと、
△△の作品のやつらが闘うことに!
どっちが勝つ?
というクロスオーバーは、
必ず失敗する。
なぜか。
○○と△△に、本編以上の闘う理由が創作できないからである。
○○や△△は、
その本編内で生きる動機や目的を持っている。
それ以上に深刻で、危険な何かがない限り、
彼らは闘う理由を持てないのだ。
ちなみにどっちが勝っても遺恨が残る。
どちらかは悪にならなければならず、
敗北した側は今後の商売に響くからである。
アベンジャーズはうまくやっていて、
共闘することでクロスオーバーを成立させている。
スター軍団vs全ての悪を越えた大悪、
という構図だ。
しかしそれを一回やってしまうと、
そのメンバーは本編に戻れなくなる。
本編以上の敵を倒してしまったので、
インフレが起こっているからだ。
グレードダウンした敵を倒す話はいまいちだし、
さらに凄い敵なら、あのときのメンバー集めればいいじゃん、てなってしまう。
つまり。
クロスオーバーは、
既に終わった材料を、
再びこねなおす再生料理でしかなく、
死者が墓場から一時甦るだけなのだ。
キャラクターありきで、
とても面白く、意義のある話をつくれるのなら、
この限りではない。
でもそれはすぐに、
「キャラ設定は書けるんだけど、
ストーリーが思いつかない」という、
初心者がぶち当たる壁にぶち当たる。
その乗り越え方は、
僕は今のところ持っていない。
「先にストーリーを作り、
それに合うキャラクターを作る」
という、やり方ごと替える方法しか勧めない。
クロスオーバーは失敗する方法論だ。
試しにやってみな。
途中で詰まらずに最後まで面白いなら、
才能があるからどこかに売り込みなさい。
キャラクターだけいても、話は始まらない。
必要なのは、面白い事件だ。
2017年01月18日
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