2017年02月08日

鉛筆の話

昨日美大出身の後輩と話してて知ったこと。
鉛筆には三大メーカーがあって、
同じHBでも書き味が違うこと。

ずっと三菱しか使ったことないので、
全く知らなかった。
(逆に何故三菱しか使ってなかったのかも不明)


三大メーカーとは、
三菱、ステッドラー、トンボだそうな。
柔らかい線、人物や風景を好む人は三菱を、
人工物や幾何学的なものが好きな人はステッドラーを使うらしい。

で、実際に触らせてもらったのだが、
ステッドラーってこんなに硬い線が引けるのかと。
たしかに建築物を描くのにむいている。

僕は人物は得意だけど建物などの背景が苦手なのは、
三菱を使っていたせいなのだとはっきり分かった。
逆にステッドラーで人物や風景を描いたら、
ロボットや人工物のようにしか描けないだろう。

トンボはその中間とも違うかんじ。
先生の描いた線みたいで、面白味がなかった。
暴れもせず正確さにも欠ける感じがした。


そうか。
画材で線は代わり、線で絵の内容すら変わる。
当たり前と言えば当たり前で、
水彩と油絵ぐらい違えばわかるのに、
鉛筆のメーカーで差があることを想像出来ていなかった。

(で、僕が三菱を使い続けるのは、
たぶん「とどろけ!一番」の四菱ハイユニの影響だ。
もちろん、書き味と人物中心、
というスタンスがあっての、気持ち的な部分だろうけれど)

僕は、絵を描くのも文を書くのも、
どちらもおなじことのように考えている。
だからどちらも、柔らかい三菱でかいているわけだ。
ううむ。

武器は手の延長という。
目的によって武器は変わる。
武器によってやり方も、そのあとも変わる。

鉛筆一本で、作家の一生が決まるといっても過言ではない。

あなたは三菱派か、
ステッドラー派か、
トンボ派か。

いますぐ文房具屋にいって、
ためしてみるとよい。

どれがいいか分からないなら、
まだあなたの中に作風がない可能性が高い。
好き嫌いで決めていい。
いずれそれは、作風になる。



翻って、キーボードやら漢字変換機構
(IMEやATOKやらGoogle日本語入力やらことえりやら)に、
気を使わない作家はいないはずなのに、
そんな話は殆ど聞かない。
(少なくともことえりはクソなので僕はMacでは長文は打たない)

三菱しか知らなかった自分のように、
「それ以外を知らない」だけなのではないだろうか。

鉛筆ぐらいに安価になれば、
それをみんな試せるのにな。

そもそも文房具であるはずのそれらが、
家電屋にしかないことがおかしいのだ。
万年筆よりメジャーな筆記用具なのにねえ。


ちなみに僕の筆記用具。

アナログ:

ボールペン:中性インクペンテルハイブリッド(青)
紙:plusA4「いつものコピー紙」たて使い
ファイリング:透明のフォルダにまとめて、たまったらA4封筒に
下書き:三菱ユニHB
消しゴム:モノ
清書(コンテなど):上のボールペンの黒

デジタル:

モバイル:
スマホ:XPERIA(ソニー)、フリック入力
PC:サーフェス3、IME、ワード、モニタたて使い
カタナ式配列キーボード(バッファロー社BSKBB22)

デスクトップ:
Mac:フォトショ、イラレ、プレミア、アフター
マウスで、ペンタブ使わず
ウィンドウズ:ワード使うときのみ


アナログほど、デジタルは機種名などの特定がパッと出来ない。
これも、デジタル文房具がいまいち浸透してない証拠かもね。
ちなみにiPadの例のペンも試したが、
まだガラスの厚みが直感とずれてて気になった。
あと僕のスピードについてこれなくてイラついた。


一度こうやって、
自分の筆記用具をリストアップしてみるのをオススメする。

もっと快適にするためにはどうすればいいか、
自分の作風を決定しているのはなにか、
作風に足りないものは、別の筆記用具で補えるか、
世の中にはどんな筆記用具があって、
どういう為にあるのか、
なんてことを考えるきっかけになると思うよ。

そういえば俺、本屋にいるよりも、
文房具屋や画材屋にいるほうが好きだわ。
posted by おおおかとしひこ at 13:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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