世の中には二種類の書き手がいる。
アイデアがパッと出たら、
それを核に、後先考えず書き出すやつと、
アイデアノートにためておき、
じっくり最後まで作ってから一気に書き上げるやつだ。
僕は前者を戒め、後者であるべきだと主張してきた。
少なくとも映画シナリオではそうだという考えは変わっていない。
映画とはラストシーンで価値が決まると考えているからだ。
それは、一度に一気見する、一本の作品の単位だからである。
ところが、連載作品ではそうも言ってられないだろう。
スタートダッシュをかけてそこで稼ぎきり、
あとはグダグダでも作品人気で続けられる作品は、
たぶん沢山あるだろう。
それを目指して最初から色々ぶちこみ、
風呂敷を畳めなくなって終わっていく作品も沢山あるだろう。
(ガンツとかな)
連載作品で、映画シナリオのように、
美しく完結した作品の少なさを考えれば、
なんでもええから勢いで書きはじめて、
あとあと考えたらええんや、
という主張の方が正しいような気もする。
しかしながら、
最近思うことは、
それは書き手の性格しだいなんじゃないか、
ということだ。
相変わらず星座占いでやってみよう。
地水火風の四大性格で考える。
(地:牡牛座、乙女座、山羊座
風:双子座、天秤座、水瓶座
火:牡羊座、獅子座、射手座
水:蟹座、蠍座、魚座)
僕は乙女座なので地に属する。
地の星座は、計画性を尊ぶ。
計画をつくり、それをコツコツやるのが得意だ。
正反対なのは風の星座だ。
風の星座は風見鶏が信条だ。
今流行ることが大事で、計画性は重要視しない。
生き残るためには時流に乗ることが、
計画の完成よりも重要と考える。
計画が途中で変更になったら、
風の星座は時流に合わせて変化したからだと考えて、
それを利用していくが、
地の星座は完成しないことに絶望し、
途中で実行自体を投げ出してしまうことがある。
(あるいは以前の計画より上回る計画であることが確認できるまで、
次の計画を受け入れようとしない)
地と風は、計画と実行においては正反対の星座である。
だから僕の、
計画こそ全てという方法論は、地の星座には有効だが、
風の星座の人には有効ではない可能性が高い。
逆に、
風の星座の人が教える創作論は、
おそらく「全てはアドリブであり、バランスが大事で、
自分でも先が見えないようなものが一番ドキドキする。
とにかく派手なものをかませ」
なんてもののはずで、
それは地の星座には逆効果だし、
風の星座の人には的確なアドバイス、
という可能性が高い。
真実はひとつなのかも知れないが、
少なくとも正反対の星座の人は、
正反対のアプローチであると僕は考える。
同じ星座の人の創作論は役に立つかも知れないが、
逆の人のやり方は逆効果の可能性が高い。
(自分にないものを知るときには役に立つ)
ということで、
双子座、天秤座、水瓶座の人は、
僕の創作論は合わないかも知れないよ。
星座占いが当たっている保証があればの話だけど、
経験的にまあまあ当たる(統計的に、だから、
時々例外がある)んだな。
火と水の星座は?
火は自分中心だから、勝手に自分中心でやれ。
水は他人中心だから、他人を喜ばせることは何でもやれ。
逆に弱点は、
地は融通がきかないこと、
風は一貫性がないこと、
火は自分勝手すぎること、
水は自分がないこと、
などだ。
欠点が目立つなら、
欠点を最小にしていくのか、
長所を伸ばしまくって欠点すら魅力にするかも、
四つの星座でアプローチが異なると、僕は思うよ。
星座によって、創作論や、創作物も異なるのだろうか?
僕は全然違うと思う。
少なくとも、自分の好きな作風の人の創作論が、
自分に合ってるんじゃないかなあ。
ということで、僕の創作論が合う人は参考にどうぞ。
合わない人も、自分にないものがあることを知るのに使ってください。
(今荒木飛呂彦の創作論を読んでて、
すげえ肌に合わねえと思ってて、
調べたら風の星座だった。
星座占い、ちょっと信用できる)
2017年02月09日
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この人は例外ですね 笑
それにしてもキャラやケレン味だけで何十年も
連載するってのはスゴイですよね、バキ。
漫画読者がどれだけ「キャラクター」というものを
重要視しているかがわかりますね。
ストーリーを見てる人なんていないのかも、
なんて、たまに思っちゃいます。
>バキの板垣恵介は牡牛座なので「地」ですが・・・
ほほう。興味深い。
独歩や渋川やオーガは牡牛座(頑固で固い)っぼいもんなあ。
風の自由な感じ、たとえば鎬とかは一回出たら終わりだしね。
読者がキャラクターしか見てないのは、
連載であり、完結してないことが大きいと考えています。
だってほら、バキvsオーガまでのストーリーの流れは最高だったじゃあないですか。
(結末はのぞく)
ストーリーという単品はこの世にはなくて、
それはキャラクターと一体だと考えます。
荒木さんもその辺は自覚していて、
「いいゆるキャラとダメなゆるキャラの違いは、
エピソードが沢山あるかどうか」だと述べており。
それはつまりストーリーのことなわけですよ。
僕はストーリーを完結した一塊のものとして扱いますが、
漫画にとってのストーリーは、「焦点とターニングポイント」
だけかも知れませんね。
となると、「キャラクターの焦点」と、
ストーリーとキャラクターが区別つきにくくなるという。
ちなみに僕と同じ乙女座の作家には、
スティーブンキングと松本人志がいます。
親近感もわくし、近親憎悪もあったり。
板垣が計画的な短編をかくとどうなるんすかね。
「どげせん」はそういうことかなあ。