2017年02月28日

小さい「わ」(ゎ)の話

さっき知った衝撃事実。
小さい「わ」、つまり「ゎ」は、
「シークヮーサー」にしか使わない。
らしい。


もともと、
「くゎ」という子音があったことは、
言語学をかじれば出てくる話。
「くゎ」行と「か」行は別の行だったが、
現代語ではか行に統一されたんだよね。

ローマ字ではkwとkで表記をわける。
(q行とk行、と言う人もいる)

関西学院、略して関学は、
昔は「くゎんがく」と発音し、
いまだに「kwansei」の綴りを使っているので有名である。
(どこで?)

僕の死んだばあさんぐらいまでが、
日常で使っていた世代だろうか。
戦前教育ではまだあったわけだ。
中学の時の数学の先生も「くゎ」音を使っていた。
「ゐる」表記も使っていたなあ。
関西のほうがそういう古い言葉は残りやすい。
当時はじいさんばあさんの時代遅れの発音だと思っていた。

言葉は変わって行く。
僕らの世代が死んだら、「くゎ」音を耳で聞いたことのある世代は、
いなくなるのかね。
(実際ぼくは自分で使えない)

沖縄人だけが、シークヮーサーを使い続けるのだろうか。
あ、シークヮーサーハイは時々飲みます。



そういえば面白い話があって、
江戸時代に日本に来ていたポルトガル人宣教師の、
日本語の発音表記が残ってるんだよね。
(外人の耳で聞いて外人の表記法で書いた、
元祖ローマ字みたいなもの)
その中で「pf」子音(またはph)が記載されていて、
「ぷふぁ」行があったとか、言われているらしい。
まあ、当時のポルトガル語のpf発音が「ぷふぁ」って保証もないやろ、
と僕はつっこんでしまうが。


日本語は50音とかいうけれど、
実際のところ、「ゎ」はそれに入れていない。
くゎ行ももうない。
しかし一応ローマ字入力でも出るんだよ。
「xwa」で。
不思議なかんじ。

あ、カタナ式では想定してませんでした
(小さい母音を捨てがなという。ぁぃぅぇぉゃゅょだけかと思っていたが、
ゎもあった。以前の計算では「っ」は一応入れていたが、
「ゎ」は漏れていた模様)が、
無事「シークヮーサー」も打てる模様。

一生であと何回「xwa」を打つだろうねえ。


なんの役に立つでもないが、
日本語を考える上での小ネタでした。
posted by おおおかとしひこ at 01:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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