謎のままのほうが良かったな、
ということも、沢山ある。
それは、謎と正体のバランスが釣り合ってないときだ。
強烈な謎で有名な、
ヴォイニッチ手稿が、解読されたらしい。
完全ではないが、ロシアの研究機関が明らかにした。
ケシからアヘンを精製するためには、
どの時期にケシをまくといいか、みたいなことが書いてあるそうな。
(分量からしてそれが全てではないだろうが)
なあんだ。もっと異常なことかと思ったのに。
あの不気味な異常な絵は、薬中の絵であったか。
がっかりだ。
それだけじゃないことを祈りたいが。
アポロ月行ってない説とか、
911自作自演説、
ケネディ暗殺などの、
強烈な謎も、知ったらガッカリするのかも知れない。
憧れのあの子の、リアルな正体を知ったときの、
夢が壊れる感じにも似ている。
つまり。
謎には二種類ある。
解いていって、なるほどそういうことだったのか、と唸る謎と、
解けてしまえばガッカリの謎だ。
日本三大ガッカリ観光地のうちのふたつ、
札幌時計台とはりまや橋は行ったことあるけど、
観光写真のアングルの上手さに、逆に勉強になるぐらいだ。
こういう風に切り取ると、
想像が膨らむのかと。
全部を見せないことで想像を膨らませたり、
余計なものを見せないことで想像を膨らませたりする、
技術を逆に勉強できるので、
ガッカリ観光地は、実際に足を運ぶといいぞ。
あなたのストーリーは、
基本的には謎を解く。
謎がなかったとしても、
何かが明らかになることには変わりない。
最初には分かっていなかったことが、
ラストには新しく分かっている、
ということがあれば、
それはひとつの謎解きに入る。
謎解きには二種類ある。
満足する謎解きと、
拍子抜けする謎解きだ。
前者は、
謎にたいして、納得の深い解きがある。
後者は、
謎のほうが強烈すぎて、解きが貧弱なのだ。
両者のバランスを考えたことがあるだろうか。
なければ、人生の謎をひとつ解くような物語を摂取し、
研究しよう。
パッと思いつかないけど、そういうのは小説が得意なような気がする。
人間というのは一見こうなのだが、
実はこういうものなのである、
と、我々の人間への見方を変えるものは、
実はすべて謎解きと同じジャンルである。
(「てんぐ探偵」は、そういうものに挑戦した物語だ。
だから、殺人も起こらないのに探偵を名乗っている。
シンイチが解くのは、心という謎なのだ。
うまくいっている話もあれば、そうでもないのもある。
ちなみに最近は、出来のいいのが多い第四章に入り、
何故か読者が増えてきた。当初からついてきた人以外が流入してきている)
あなたのストーリーの謎解きはなにか。
ストーリーとはすべからく謎解きであると言っても過言ではない。
あなたのストーリーは、
どんな偏見や思い込みを覆すのか、
という問いと同じことである。
それには二種類あって、
満足するものと、
拍子抜けするものがあるということである。
2017年04月25日
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