2017年05月11日

脚本添削スペシャル2017:9 ト書きの記法のこと

毎回毎回言うのがめんどくさいので、
これ一回にします。

脚本のフォーマットは守りましょう。

とくにト書き。
ワードは自動改行してくれたりしますが、
バージョンの違うワードで開くと、
自動改行しなかったりします。
なので、ト書きの「3文字字下げ」は、
「前の行の末尾文字で改行を打ち、
次の行先頭で、全角スペースをみっつ入れて」ください。

(ワードは脚本を書くのに適したアプリとは思えないのですが、
実質業界標準なので文句がいえない。
特にバージョンが入り乱れてると、
思わぬ挙動を示すこともあります。
なんかうまいマクロ組んだ人、ご連絡ください)


ちなみに、台詞の二行目以降の一文字下げも同様です。
末尾で改行コード(エンターキー)、
次の行で全角スペース一個、です。

リライトするときに、
これらが乱れまくって大変うっとおしいですね。
でもしょうがない。ワードの宿命。
いいマクロを(以下略)
あるいはいいエディタを(以下略)



さらにト書きについてのこと。

ト書きはワンブロックで書かずに、
意味で分けたほうが分かりやすいので、
適宜改行を入れてください。
それだと文字数が増えちゃう?
だから、ト書きは簡潔に書くのです。

余計な情報をそぎおとして、
一発でわかる具体的言葉にまで落とすのです。
このへんが、小説とシナリオの、
記法上の最大の違いかもしれません。
(詳しくは、次回やります)

ちなみに日本語の文章は、
「段落頭は一文字下げ」のルールがありますが、
ト書きの段落先頭は4文字下げません。
常に3文字下げ。

これがどういう意味かというと、
「ト書きは一行(20-3=17文字)以内で、
キレ良く書くのが推奨」ということです。

段落になるようなト書きは、ト書きとして下手、
ぐらいに思っておくと良いです。
(プロの原稿で、三行以上の段落を持つト書きなんて滅多にない)



さて、
「ブレイン・コントロール」の原稿の、
ト書きを、とりあえずこのようなフォーマットに直してみたのがこちらです。
ブレイン・コントロール字下げ整形.pdf

ト書きがかったるい。
ということで直していきます。次回。
posted by おおおかとしひこ at 15:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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