この20年、原稿を書くためにどういうツールを使ってきたか、
単純に一覧表を作ってみた。
OS/エディタ/IME/配列
Unix/emacsとTex/Wnn/QWERTYローマ字(学生時代)
Mac9/シンプルテキスト/ことえり/QWERTYローマ字
Mac9/ワード/ことえり/QWERTYローマ字
ケータイ/i-modeメール/(予測入力)/ベル打ち
Win/ワード/MS-IME/QWERTYローマ字
MacX/イラレまたはワード/ATOK/QWERTYローマ字
Android/メールやブログ/(予測入力)/フリック
Win/ワード/MS-IME/カタナ式
Win/タテエディタ/MS-IME/カタナ式
これらは、同時平行したりオーバーラップしている。
たとえば、MacとWinは会社で併用するし、
ブログはほとんどフリックで書いている。
シンプルテキストはリッチフォーマットになってから使わなくなった。
見ればわかるけど、
カタナ式を導入する前は、デフォルトを使ってきたわけだ。
20年で、日本語を書くのに、
これだけのことをマスターしなきゃいけないわけだ。
一方、
コンテや企画を書くときや考えるとき、第一稿は、
考えるとき:青ボールペン
下書き:鉛筆2Bと消しゴム
清書:黒ボールペンと修正液
(プロになってから、マジックとコピー機とカッターと貼って剥がせる糊)
これは20年変わらない。
デジタルって、ほんとに人を幸せにしてんの?
マスターして練る時間は、デジタルのほうがかかってるぜ。
だってフォーマットやプラットホーム変化のほうが激しいんですもの。
適応にコストがかかってるし、その適応はあとに生きてない。
「練る」という行為は、アナログの行為かも知れないね。
仮にプラットホームが安定したとしよう。
だとしても、
デジタルは流通コストを下げることには寄与しても、
内容の質を上げることには寄与してないよね?
(若いやつはコンピューターの使い方に習熟するのに時間をかけすぎて、
何を作るかのほうに時間をかけていない。
鉛筆の使い方がうまくなっても文章はうまくならない。
鉄の熱い時間は有限だ)
流通コストが圧縮されたぶん、
結果、安いノイズばかりになったよね?
誰もが命名する(創作の一種)ようになって、
DQNネームが増えてきたことと相似形だよね?
私たちは、デジタルで、貧しくなったんじゃない?
2017年06月16日
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