話を前に進める力は、
どこから来るのだろう。
あなたが「この話を書きたい!」と強く思うことからだろうか。
それは違う。
それはあなたの執筆生活の話であり、
劇中の推進力とは関係がない。
(ここはたまに混同する。
あなたの思いと、ストーリーの強さは、
相関関係がない。多少はあるんだろうが、
ないと思ったほうが、ストーリーを冷静に見れる)
話の推進力とは、主人公の動機の強さに他ならない。
長い話を書いていると、
時々忘れるのである。
何故主人公がこの旅に出たのか。
今まで安全であった自分の殻を脱いで、
どうしてこの危険極まる旅に出たのか。
それは、一幕で語られ、
第一ターニングポイントで、
決定的になったはずなのだ。
しかし、長い二幕を書いてるうちに、
その勢いを忘れて、
惰性になっちゃうんだよね。
ということは、
そこに刺激を与えてやるといい。
お前はそもそも何故これをしようとおもったのか?
と問われるようなイベントを、
発生させればいいのである。
あるいは単純に、仲間にふと聞かせてもいい。
「お前、なんでそんなに必死なの?」と。
うまく主人公が答えられないなら、
「それでもお前はこの苦難を越えて、
ゴールを目指すのか?」
と問うような、障害を発生させるといい。
シドフィールドが、
うまく理論化出来なかった「ピンチポイント」
(ピンチは危機ではなく挟むの意味)は、
これのことを言っているような気がする。
ちょうど今ピンチポイント2に当たるところに僕はいて、
主人公に、そもそもの旅の原点を見つめ直して欲しくなった。
それで今この記事に書いている。
何故これをやろうと思ったか?
主人公は、明示的にか暗示的にかは分からないが、
そのことに向き合わなくてはならない。
「それでもやはりゴールを目指したい」という、
強い思いを強化するべきである。
たとえば一緒にゴールを誓った友が、
「俺部活やめるよ」というシーンは、
こういうものにあたる。
主人公が強い思いを吐露し、
自分一人でも始めたことを続けるのか?
という岐路に立たされる場面になるだろうからだ。
失うのならゴールをやめるのか、
いや、失う痛みと共に、ゴールを目指すのか。
後者を決断したとき、
推進力はより強くなるだろう。
ちなみに今書いてる話では、
出会った人が過去の自分に似ている、
という場面で勝負することにした。
2017年06月17日
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