2017年06月23日

1秒1文字書ければ、脚本は4日で書ける

カタナ式の最新結果、1秒1文字のペース
(普通に考えながら書いていく)で、
とても単純に作業を見積もってみよう。

このペースだと、4日で映画脚本が書けちゃうよ。
そんなバカな。


一時間で3600字。原稿用紙9枚。9分ぶんだ。
これを一日3セットなら出来るだろう。
オーディションの記事を三つ書けばいい。
それで27枚。
後半は疲れてくるだろうから、
一日5時間で書くとしよう。

午前中一記事、二記事目にさしかかって昼飯挟み、
午後早めに二記事クリア、
昼寝をして三記事目。

こんなタイムスケジュールを一日やるとする。
これを4日間やると、
108分ぶんの脚本が書けることになる。
ところで、脚本はぎちぎちに詰めて書かない。
改行や空行もある。
ということで、4日間、一日3記事分をやれば、
映画脚本分の作業量だ。

簡単だね?


もしこういう見積もりをして、
4日分の工賃しか出さないプロデューサーがいたら、
それを搾取という。

書くまえに何を書くか出来てないと、
これは出来ないからである。


当たり前だけど、
僕はこのブログを何も準備せずに書いているわけではない。
これまでに経験してきた膨大なことの中から、
ひとまとまりになるようなことを、
選んで書いている。
既に僕の中にあることしか、
書いていない。


4日間で脚本執筆そのものは可能だ。
しかし、書くことが決まっていないと書けないのだ。
その準備に、一ヶ月や半年や数年かかる、
というだけのことである。

何を書くか、書くことを詳細に決めることに、
一番時間がかかる。
それさえあれば、4日間カンヅメになればいい。
カンヅメになってから考え始めたら、手遅れだ。
つまり勝負は、カンヅメ前についている。


初日にオープニングから第一ターニングポイントまでの一幕、
二日目にお楽しみポイントからミッドポイントの二幕前半、
三日目はボトムポイントから第二ターニングポイントの二幕後半、
四日目はクライマックスとエンドの三幕、
と考えると、
なかなかエキサイティングなスケジュールだ。

もし暇なら、有給とってやってみるといい。
ホテルにカンヅメになる生活でもいいぞ。
しかしことはそんなに上手くいかない。


これが飛鳥の最速だと、楽なスケジュールなら二日、
頑張れば一日で書けることになる。

いやいやいや、物書きってのは、
書いてない時間のほうが長いんだねえ。


工賃とか拘束時間とか時給とか生産性とか効率とかは、
すべて近代産業革命の、工業社会のパラダイムである。
我々はそこと関係ないところで勝負がある。

工業社会は農業社会をベースにしている。
労働の質×時間=結果の方程式が成り立つ。
農業は工業に比べ、天候のファクターがあり、
不安定要素が強い。

我々は漁業に近いのかも知れない。
何時間船に乗っていたかは、あまり出来に影響しない。
デカイ魚を捕るには、ある程度時間をかけなければいけないが、
それはデカイ魚が捕れる保証にはならない。

だから、サラリーマン脚本家は原理的にあり得ない。
一生飼うから平均で均すよ、というのはあり得るが、
我々はブロイラーのようにはいかないのは、
「毎日一本プロットを書く」なんてのを一ヶ月も続ければ分かることだ。



書く前に、
あなたのなかに書くものがどれだけ入っているか。
書くとは、自分のなかにあるものを、
外に出して行く行為である。
それが四日かかるほどの量にならないと、
脚本なんて書けないのである。
posted by おおおかとしひこ at 13:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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