2017年07月19日

ツカミとカマシ

強烈なツカミは必要か?
最初にカマシて、クラクラさせれば、
あとはやり放題か?


先日関西の大物と飲んだ。
そのオッサン、いきなり週刊ポストの袋とじをあけて、
女性の陰毛のアップを我々に見せて、
「こんなん犯罪やで」という所から入った。

同行者は面食らったようだったが、
僕は関西の男子校ノリで涼しい顔をしていた。

最初に一発カマシたろ、
そういえば関西の連中はよくこれを使う。
空気を自分のものにするのではなく、
相手をくじくために。


で、その人のその後の話を聞く限り、
その人は週刊ポストをゲヘゲヘ見るオッサンではなく、
極めて理知的なオッサンであることがわかった。
ああ、やっぱりカマシか、
と僕はすっと本題に入っていく。


冒頭にツカミを用意しろ、
とよく言う。
それ言ってるのは関西人なんじゃないかと思う。

本題と陰毛が関係なくても、
陰毛でかますべきかな?

僕はやらなくていいと思う。
もちろん、陰毛が伏線で、
ラストのどんでん返しに効くのなら、
大歓迎だけど、
あとで使わない使い捨てのカマシなら、
さっさと本題に入ったほうがいいんじゃないかなと思う。


で、あとあと考えるに、
向こうも不安だったんじゃないか、
ということに想像が至る。
どんなやつが来るか分からんから、
一発カマシたろと。
大物が陰毛写真見せつけたら向こうもハア?ってなるやろ、
あとはワシのペースや、
なんて作戦を立てていたのだろうね。

コミュニケーションとしてはまあわかる。

それほど、出会い頭というのは神経を使うのだね。
出会い頭で恋をすることもあるんだからね。


そういう意味では僕はスロースターターかも知れない。
最初にツカミは必要だと思うけど、
本題への呼び水になればいいくらいだと考えている。

本題に関係ないカマシは、ハッタリという。
なるほどそのカマシはそのためにあったのか、
という伏線として使いたい。


そういえばその人は射手座であった。
ハッタリとお喋りの人であったわ。
その人は、そのカマシのパワーで活路を切り開いて来た人なのか、
と、芸風に感心してしまった。
(射手座は撤退も速い、機動力の人である)

僕は完成度を尊ぶ乙女座なので、
芸風は真逆かも知れない。


ツカミやカマシは必要か?
ガツンと殴って弱らせてからやり放題する、コミュニケーションの仕方なら、
是非とも必要かな。
ちょっと気を引いてすっと本題に入れるなら、
必要ないかな。
ツカミやカマシが必要だと強迫観念にとらわれることはない。
問題は、本題だ。
posted by おおおかとしひこ at 09:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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