行段系(子音+母音という打ち方のこと。
たいてい、左右の手で母音か子音にわける)
は、左右交互打鍵系ということになっている。
しかしカタナ式は、もはや「左右交互」ではない。
というのも、最近700字/10分以上がふつうのペースになってくると、
子音と母音が1F(1/30秒)くらいの差で打てるようになってくる。
ということは、
左〇 〇 〇
右 〇 〇 〇
みたいな感じで、
ずらし押しワンセット打鍵×nみたいな打ち方になるのだ。
これは交互打鍵ではもはやない。
カタナ式は、右手7キー、左手6+1キーという、
キーの少なさも相まって、
手旗信号のように、
「左右ワンセットで一文字」のようになっている。
ここで手旗信号を調べてみる。
国際式と日本式がある。
国際式は、片手6種類の信号を両手で組み合わせる。
つまり6×6=36種類の文字を使う。
一方日本式は、なんと両手の旗でつくる線を「カタカナの一画」と数えて、
ビジュアル的にカタカナをつくる信号らしい。
例 /|の二画で「イ」など
ということで、
カタナ式は国際式の手旗信号と同じ考え方だ。
片手7種類のものを組み合わせて一文字に対応させている。
で、
打鍵数を一文字二打と考えないほうが、
直観的にただしいような気がする。
今、飛鳥配列を少しずつ触っているのだけど、
カナの連接にすごく気を使って並べてあることが実感できる。
よく使う文字の連接が連続して並んでいることがとてもよくわかる
(連続シフトにしたおかげで、三面の連接候補を作ったことになる)。
しかしだ。
それって所詮フルキーの広さから、
ふたつを選択する薄さなのだ。
それに比べれば、7キーの中からの連接の方が、
よほど濃いというもの。
カナ入力と比較するのは反則だけど、
組み合わせ爆発を考えるなら、
構成要素は少ないほど組み合わせは濃い。
だから飛鳥の運指を練る時間と、
カタナ式の運指を練る時間は、
級数的に桁が異なるとぼくは見積もる。
「つながりのいい」と言われる飛鳥ですらこうだ。
やはり僕はカナ入力が向いてない。
そんなに習得時間をかけているわけにはいかないのだ。
ということで、
「カナ入力に躊躇しているけど、
qwertyの非合理性に憤っている」方は、
カタナ式を練ると、
連接がよくて幸せになれる可能性があります。
ふつうの行段系ローマ字が、
母音5(拡張を含めたら8とか10とか)×子音14ぐらいの組み合わせに比べて、
カタナ式は7×7のマトリックスにおさまっているイメージ。
右手の連接が7×7通り、左手の連接が7×7通り。
100に収まる運指。
5×5と14×14(行段系)で221運指とか、
80×80(カナ系)で6400運指とか、やってらんねえよなあ。
まあしばらく飛鳥は練習してみます。
カナ入力がほんとに合理的か、に興味があるので。
組み合わせの連接の薄さ、その学習効果のコストパフォーマンスの悪さに、
途中で気づいた感じなのでその記録。
とりあえずカタナ式は、手旗信号なみの組み合わせの少なさ。
たった数文字ですら「運指×運指×運指×……」という、
膨大な組み合わせ爆発になることを考えると、
パーツは少ないほうがいいと僕は考えています。
配列って、キーの位置を覚えるんじゃなくて、
キーからキーの流れで覚えると思うんだ。
2017年07月30日
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