僕は、「ある指の形から次の指の形」という意味での、動詞だとしてこれまで使ってきた。
ところがキーボード配列的には、
「指の形(この字はこの指)」という名詞的な意味のほうが強いかもだ。
「運指表」といったとき、
名詞だと「10本の指と対応する音」の表になる。
動詞だと「ある音から次の音へ行く運動直線の表(10×10)」の表になる。
音楽教室的なページを見ると、
ピアノは名詞的な意味で使っていて(親指=ドに対応など)、
ギターは動詞的な意味で使っている(フレット(指の形)から別のフレットへ、みたいな)。
名詞的な意味では配指、
動詞的な意味では運指、
と言葉を使い分けたほうがいいんじゃない?
キーボード配列的には、
配指は出現頻度と強い指の対応を考えること(静的)、
運指は言葉の連接と指の運動の対応を考えること(動的)、
というふうに。
左右交互打鍵や清濁同置は配指、
アルペジオや段ごえや同指異鍵は運指だと思うんだ。
で、繋がりとか連接とか言ってるのは、動的なことの話で、
カタナ式と飛鳥配列はその事についての言及が多いと思う。
たとえば僕は、
小指→中指の運指が苦手だ。
薬指→中指の運指もだ。
でもこれは運指的には外から内へのアルペジオといって、
絶好の好運指に分類されてしまう。
(飛鳥の「です」「ます」は右手中段のこれ)
飛鳥配列は英文タイピングを基礎にするらしいので、
そもそも指→指のすべての運指が得意でない人は、
挫折する可能性があるんじゃないか。
だからカタナ式では、小指も薬指も配指0にしたのだ。
0なら運指も0だ。
(ほんとは右薬指も0にしたいが、出来なかった)
運指はだから、人差し指と中指の、
同指異鍵か、同指同鍵か、アルペジオしかないというわけだ。
(右手薬指は例外)
僕は一生ピアノが弾けないなあ。
十本指が器用な人は、飛鳥配列でも新下駄配列でも、
どの配列も使えるかもね。
羨ましい限りだ。
そこの十本指使えない人!カタナ式をどうぞ!
逆に十分に使える人!カタナ式だと指が余る!
遊ばせておくのが勿体ないなら、別の配列を!
前の記事の、
飛鳥配列ですらカナとカナの連接が薄く、
カタナ式は要素が7だから連接が濃いという話は、
運指の話で、配指の話じゃないんだぜ。
どうも配列の過去記事やブログを漁っていると、
運指運指言ってても、動的として使ってないことのほうが多い気がする。
みんな指が器用なのかも知れない。
配指したら自動的に運指も出来る、みたいな先入観があるのかも知れないけど。
もともとQWERTYローマ字が速い人が、
より合理的な配指運指を求めて、配列変更に手を出すからかも知れない。
僕みたいに、そもそもQWERTYローマ字日本語入力の、
配指も運指も嫌いな人間が、
合理的最小運動を追求するような人は、
今までいなかったのかもね。
BSもエンターもカーソルも、
真ん中にしない理由が僕には分からない。
一番導線があるキーなのにね。
ということで、配指と導線、みたいに、
今後は使い分けることにします。
僕にとっては、
飛鳥配列は導線がやり易いが、配指が多すぎて混乱する。
既に左手中指と薬指をよく間違う。(「う」と「し」の最重要カナのひとつ)
あとよくやるのは、左手小指と右手小指を交差的に間違う。
指が多すぎるんだと思う。
カタナ式は、配指が少なくて導線が濃くて、ほとんどがアルペジオ。
(新下駄配列もかじってみたが、右薬指シフトが動かない)
そんなかんじ。
キーボードアレルギーの人って、
俺も含めて、
薬指と小指が動かない人なんじゃないかな。
様々な新配列の合理性が広まらないのは、
そもそものこれがあるような気がする。
フリックの爆発的ヒットは、
一本指(高速でも二本指)だからじゃないかな。
俺、中指も動かしたくないもの。
2017年07月30日
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