2017年08月09日

スチルとムービーの違い

さっきいい喩えを仕入れたので使ってみる。

時間軸のないもの(スチル写真、ポスター、状況)と、
時間軸のあるもの(ムービー、変化)の違い。


アイスクリーム三つに囲まれるのがスチル。
三つ全部食べて気分が悪くなるのがムービー。


少し解説を加えておく。

スチルやポスターによくあるのは、
「勢揃い、揃い踏み(オンパレード)」である。
しかしこれは状況にすぎない。
いわば出落ちだ。

ムービーの落ちとは、
これらを前提にした、
「そのあとに」どうなるかを言う。
スチルは前ふりで、落ちを新しく考える。
あるいは、スチルが落ちで、その前ふりを考える。

前ふりと落ちがワンセットになっているのがムービー、
セットもなにもないのがスチル。



ストーリーを書くのが下手な人は、
ワンセットで考えない。
スチルだけ作って作った気になっている。
だからいつまでたっても続きを書けない。
そりゃそうだよ。
ワンセットにしてないんだもの。
ムービーってのは、
前ふりから落ちまで、全部のことを言うんだもの。

あなたは、
アイスクリームに囲まれて、それで終わっちゃいないか。
そのあとの落ちまで考えた上で、アイスクリームに囲まれているか。
その違い。
posted by おおおかとしひこ at 03:56| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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