2017年08月28日

登場人物を減らすには、役割を重ねる

これがなかなか難しい。
Aの役割とBの役割を重ねてAに統合してしまうと、
Aが分裂した人になってしまうことがあるからだ。


そもそも何故登場人物を減らすべきだと考えたか、
そこに戻る必要がある。

要素が多いから、減らそうと考えたはずだ。

ということは、
人物を減らしても要素が減っていなければ、
整理されたことになっていないわけだ。


今書いている話では、
広島出身の人物Bを削るために、
Aが広島出身という設定に変更することにした。

ところがAは静岡出身であるという、
以前設定したことがあるのを思い出してしまった。
それは広島と矛盾することになる。
Aの設定は静岡と切り離せない。
ストーリー上、広島出身の意見が重要なポイントになる。

ということで、
Aのじいちゃんが広島出身だということにして、
その発言を覚えていたAの言葉で、事態が動いていく、
という風にして、一人登場人物を減らすことにした。

じっちゃんはストーリー上に出てこない。
Aの話の中に出て来るだけだ。
実質変わっていないように見える。
しかし、
Bの登場のシーンや、Bの動機や目的を設定し、
Bのサブストーリーをきちんとつくること、
これらをすべて切ることが可能だ。

「おれのじいちゃんはこう言っていたよ」
ということで、これらのシーンはすべてカットできる、
ということに気づいたわけだ。



要素を減らす、というのは、
ただ0にするのが最上かもしれない。
しかしこのように、
実質半分以下に減らしていく、
というような統合の仕方もありうるということ。

静岡はストーリー上重要ではないが、キャラクターの根本ではあり、
広島のほうがストーリー上重要だった、というのが、
今回の統合がうまくいった原因かな。


矛盾が生まれた時の参考にしてほしい。
posted by おおおかとしひこ at 13:20| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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