2017年09月14日

外見を徹底的に詰めろ

僕はガワを先に決めることに否定的である。
先に中身を作ってから、面白いガワを被せるべきだと。
先にガワを作ってしまったら、
それに囚われて、本当の面白い中身を作れなくなると。
見た目がいいバカな女のような、中身のなさが露呈すると。

じゃあ逆にさ、一回気がすむまで外見を作ってみな。


絵のかける人は絵を描こう。
かけない人は、写真を集めよう。
似てる俳優や一般人を探そう。
漫画のキャラにしないこと。
あなたは実写映画の脚本をつくるからだ。
(アニメを作るのならその限りではない)

パーツは。ファッションは。
フェイバリットは。住んでるところは。
過去は。
いつもどんな感じで暮らしてるか。

徹底的に作ってみよう。
性格とかはまだ作らない。
とにかくスペックだけを徹底して作れ。

で?

性格や目的を、その外見の逆に設定せよ。



魅力ある登場人物というのは、
どうやって作ればいいか。
それは、魅力ある人間とはどういうことかを考えるといい。
スペックが高ければ魅力ある?
そんなわけないよね。
だったら美人コンテストの一位が一番魅力あるということになる。
そうじゃない。
人間の魅力は、外見だけじゃ決まらないよね。

よく言われるのはギャップ。
見た目と違うギャップがあればいい。
だから、外見と逆の内面を設定すればいいのさ。

不良だけど子猫を拾う優しさがある。
優しいイケメン風なのにクズ。
ブスだけど人の心に敏感。
すげえ渋いのに怖がり。
熱血キャラなのに食わず嫌い。

なんでもいいさ。
ギャップを作っていけ。

そうしたら、
「どうやってそれが形成されたか」を考えろ。

なぜ外見と中身にギャップがあるのか、
納得のいく経緯をつくれ。
何年くらい前からそうなったのか。

その人物の過去から現在直前までが出来たとしよう。

じゃあ、その人物に試練を与えればいい。
その人物が一番いやがる試練は何か。
その人物は何を克服すれば、一回り成長できるか。
その一番いやがることに関して、問題が発生するといい。
しかも、逃げようと思っても難しい事情を作れ。

そうすれば、やむを得ず、その一番いやな道を進まざるを得ない。

つまり、キャラクターと、目的の間にも最大のギャップを仕込むのである。



これで終わり?
そんなわけないさ。

キャラクターは一人じゃない。
全メインキャラに関して、
これをつくること。

ええ?全員?
そりゃそうだ。
ストーリーってのは、他者と他者のもめ事のことだった。
外見と中身にギャップがあれば、
外見だけで判断されて、
中身が苦しんだり不利益を受けたりするよね。
キャラと目的にギャップがあれば、
呉越同舟の状況はすぐに現れるよね。
そしたらもめるよね。
それがストーリーになる。

複数人のギャップを把握しながら、
別の人から見たその人を想像することは、
頭がパンクするくらい難しい。
しかしそれができないと、
そもそもストーリーなんて書けないよ。

最初は3人くらいで考える。

そのうち5〜6人に増やすといい。
映画のメインキャラは、おおむねここに収まる。
メインキャラの外見を徹底的に作ってみな。
内面とのギャップをそれぞれ作りな。
キャラと目的のギャップを作りな。
それを全員分並べて、かぶりがないようにすること。

外見を最初に作ることにはあまり意味のないことが、
このエクササイズを経験すると分かってくる。
それよりも目的や立場の相互のギャップをつくった方が、
ストーリーのどたばたが増えて面白くなる、
ということに気づく。
気づくためには、やってみないと分からない。
posted by おおおかとしひこ at 03:10| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。