役者の顔にハイキック当ててしまう事故を起こした身としては、
身の千切れるような思いだ。
アクションは、事故と紙一重だ。
スタントマンを用意しても、顔がうつるときは使えない。
背中のショットしか使えない。
(昔は画質が悪かったから、全身で横顔くらいならごまかせた。
今はHDだから背中でも体格が違うとばれてしまいがち。
あのスーツは体格がもろに出て、スタントマンを使いづらいだろう)
そもそも肉体でなんとかしないとショーがつくれないくらい、
予算は減っている。
撮影保険は機材にかけられて、役者にはかけられない。
肉体アクションをする人に、そもそも保険はかけられない。
アクションする人は、今日もケガしないことで生きている。
ケガしたら戦線離脱。
スリルを求めるとは、そういう世界だ。
昔はアクションをやる人に、普通以上のギャラを出せた。
危険手当のようなものだ。
その予算もなくなり、保証は少なくなってきている。
件の役者は脊髄損傷だそうだ。
麻痺が残ることもあるらしい。
どこまで残るかは、ケガの深さ次第だろう。
危険なことをすれば、それだけアクシデントも起こる。
ゼロには出来ない。人生と同じように。
復活もできると思う。人生と同じように。
事故は起こる。
どう周りがケアするか、どう復活させてやるかで、
彼の人生はきまるとおもう。
リハビリはキツイだろう。希望を持ち、体と心の痛みに堪えるしかない。
不謹慎だが、「REAL」(井上雄彦)の実写化を企画するくらい、
ただでは起きない精神でいってほしい。
最後に笑うのは、ケガを克服したやつだ。
2017年09月23日
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