2017年09月25日

ストーリーの出来の分類

最近ひどいストーリーに触れることが多く、
分類してみたくなった。


クラスC: 出来事を時系列に並べることが出来る。
クラスB: その中で新規性のあるものを持ってこれる。
クラスA: 深い感情移入ができ、テーマを深く味わえる。
クラスS: それが時代に沿い、時代の流れを変える。


クラスC: 出来事を時系列に並べることが出来る。

初心者がストーリーを書こうとするとき、
出来事を順番に並べればストーリーになると、
勘違いしている。
それは日記や説明でしかなく、
ストーリーではない。
順番に並べただけではストーリーにならない。

しかしながら、
そもそも分かりにくい順番にしたり、
矛盾があったりするのは論外なので、
論外から合格ラインを引くとするとここか。

しかしこれはアマチュアレベルであり、
プロのものではない。
あとに述べるが、プロはランクAからだ。


クラスB: その中で新規性のあるものを持ってこれる。

新規性は人を惹き付ける。
「どれもこれまで見たようなもの」では、
飽きてくるからだ。
分かりやすいのは、新しいシチュエーションかな。
展開が新しかったり、落ちが新しいのもいい。

しかしここまではアマチュアでも全然出来る。
新しいものを取材したり、
閃きがあればいけるからだ。

つまり、アマチュアとは、
矛盾ないのが最低ライン、
そこに新規性有り無しレベルだということ。


クラスA: 深い感情移入ができ、テーマを深く味わえる。

プロレベルは、感情移入がうまい。
感情移入はここの脚本論でさんざんやってるが、
「誰にでも起こすこと」が肝要だ。
特定のクラスタにしか効かない感情移入は、
感情移入ではない。
観客全員を深い感情移入にもってゆき、
主人公のカタルシスに誰もがテーマを味わえなければ、
プロのレベルとは言えない。

最近の酷いストーリーは、
全然このレベルに達してなくて詰まらないものが多い。

マーケティングによるターゲット論は無視。
なぜなら、プロはクラスSを目指すべきだからだ。


クラスS: それが時代に沿い、時代の流れを変える。

本当に素晴らしいストーリーは、
テーマが世の中と関係している。

そもそも今の世の中にいれば、
なんとなく問題を感じ、
それについて何か書きたいと思うのは当然だ。

だからテーマは世につれ、なのは当たり前ともいえる。

問題は、そうしようとして、
ほんとにそうできたかどうかだ。
それが出来なかったら、クラスA止まりだろうね。



子供だましなのか。
大人も巻き込むのか。
同じ趣味の人の範囲のものか。
全日本、全世界的か。この時代か。オールタイムか。

あなたはどこにいるのだ。
posted by おおおかとしひこ at 13:35| Comment(3) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最近、映画批評の記事少なめですね。
記事にする価値もないくらいヒドイ映画ばっかなんでしょうか。
大岡監督の映画批評とても好きなのでチョットさびしいです。
Posted by ヨーソロー at 2017年09月26日 01:04
ヨーソローさんコメントありがとうございます。

年に50回くらい映画館に行ってたのに、
最近はさっぱりですなあ。
たくさん見すぎて飽きたのかなあ。
自分のストーリーを書くことで今必死なのかも。

これは良かった、なんてオススメを教えてください。
「ララランド」が誉められている現状がバカらしくて。
Posted by おおおかとしひこ at 2017年09月26日 10:53
私も最近全然映画館に行ってないですね〜…。
世間的には
「ダンケルク」「ベイビードライバー」が最近高評価っぽいです。
私自身が観たわけじゃないので完全に受け売りですが。(スミマセン)
Posted by ヨーソロー at 2017年09月26日 11:15
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