じゃあさ、指がしゃべる速度のタイピングに対して、
言葉を塊で出力する手書きは、
スピードにおいてどうなってるのか?
測定してみた。
計測法:
タイプウェル常用語。
スタートと同時にストップウォッチスタート。
終了と同時にストップウォッチストップ。
3秒後にスタートなので、
計測タイムから3引いたのが実質タイム
(以下はそのタイムで表記)。
初見のランダムワードを手書きで写す。
スペースの区切りの代わりに「、」を入れ、
文字数が同じになるように。
ただし、出た言葉は表記のまま。
つまり漢字変換ありで。
3回やり、ベストのみを記録とする。
結果:
109秒1。
ちなみにカタナ式でのタイム: 68秒9。
(試行数3に対して、何百回もやってのベスト)
漢字変換なしでよいのなら、
タイピングは1.6倍のスピードだと言える。
しかし実質の漢字変換を入れると、
同等程度ではないか、
というのが僕の結論だ。
これが手書きの2倍になるためには、
54.5秒を出さねばならないが、
年単位でかかりそうだなあ。
で?
指がしゃべるって、なんか意味ある?
漢字変換を考慮に入れたら、大体俺の手書きはしゃべってる。
しかもレイアウトフリーで、更新履歴を引き継ぎながら書いていけて、
今書いている紙精々数十枚持ち歩けばいい。
ペン一本があればよし。
一見万能なデジタルは、熟練のアナログに負ける。(こともある)
なお手書き有利説を、
ぼくは取るとしよう。
第一稿を手書きで書いて、
一回タイピングして、
プリントアウトして、
手書きで推敲して…のループが、
一番合理的だと僕は結論付ける。
じゃあ音声入力最強か?
いや。思考を文字にしたフィードバックがないと、
人は文章を書いていけない。
口述筆記は大抵相当使い物にならないそうだ。
タイピングというのは、これからもデバイスとして、
セカンドベストとして存在し続けるだろう。
じゃあさ、手書きを速くすりゃいいんだよ。
書道やペン習字でもやってね。
万年筆で続け字をひたすら書けばいいんだ。
ちなみに僕の速く書くときの字は、僕にしか読めない程度の悪筆だ。
でも結局指がしゃべったものだって、
第二稿では8割消えるんだから、
どっちだっていいじゃんね。
タイピングが効率的なのは、
その人の手書きが遅い時だけかも知れない。
でもぶっちゃけ、
頭のいい人は字が汚い。
思考に追い付くように速く書くからだ。
僕の第一稿はこれである。
つまり、手書きが遅くてタイピングに頼る程度の思考速度のやつは、
あんまり頭が良くない可能性がある。
さて。
「指がしゃべる」というキャッチフレーズは、
一見難しいと思われていたキーボードによる日本語入力に、
手軽そうなイメージを植え付け、
ハードルを下げた功績があることについては、
僕は異論はない。
しかしその手軽さについては、
既にみんなフリック入力でやっている。
(この記事は結局フリックで書いてます)
じゃあ、タイピングの優位点はなんになるのだろう?
卒論をフリックで書く若者もいるくらいだ。
しかしフリック入力では、
バカ発見器レベルのツィッターしかない。
みんな喋ることは出きても、書くという特別な行為には、
至っていないのだ。
僕は喋ることには興味がない。
書くための道具が欲しい。
カタナ式は書くための道具かどうかは分からない。
しかし、同等の結果に至るのに、
大幅なショートカットを実現したことは確かだ。
指がしゃべる速度に至るのに、
4本(厳密には6本)指しか使わず、
アルペジオ打鍵の多用で加速ワードだらけにする、
という方法論で。
キーボードが苦手な人。
カタナ式を始めてはどうでしょう。
得意な人、8本指が動く人は、もっと効率のよい、
飛鳥配列、新下駄配列、月配列をオススメします。
ローマ字がいいならSKY配列、けいならべを勧めます。
でも指が動くならカナ配列のほうが効率がいい。
この名作だけでなく、マイナー配列はたくさんあるので、
色々調べて自分にあったものを探す手もあります。
そもそも手書きの字を書くのが遅い人は、
書き順を正しく覚えるのが早道です。
書き順は、筆の通る順番で、
一番速く美しく書ける順番なんですよ。
あとは書道をやったほうがいいかもね。
どうせタイピングを実用的にマスターするには一年かかるんです。
一年書道やったほうが、僕は一生ものだと思うけど。
2017年10月01日
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