2017年10月15日

途中で調べものが発生するとき

たとえば、殺人事件を描く。
犯人の職業は、時間に正確な、電車の運転手だとしよう。
あれ?運転手の一日のスケジュールってどうなってるんだっけ。
毎日運転するんだっけ?一日おきって聞いた気もする。

こうやって、話を書いている途中に、
大量の裏取りが必要なことがある。


そういうときは、
執筆を中断してまで調べるか、
あとで調べることにして仮に書き進めるかのどちらかだ。
どっちを選ぶかは、自分の性格によるかもしれないね。

中断してしまうと、再開には時間がかかる。
せっかく書き始めたものが挫折することもよくある。

だから最後まで勢いよく書き進めてしまうのもひとつの手だ。
でも調べておかないと、その人の過去や性格にまで言及するとき、
必ず手が止まってしまう。


僕は長さで決めればいいと考えていて、
後半なら勢いで書いてもいいと思う。
前半なら調べもので裏取りしておいたほうが、
あとあと困らないと考える。

問題は、実は調べものが必要になったところの、
前の原稿だ。
その後調べたことありきになっていないことに注意しよう。

運転手なら、オフの日があったはずなのに、
それを知らずに毎日働いている前提で書いてしまっていたりする。
単純に、休みを楽しみにしてる描写があれば矛盾だ。
「久しぶりの休み」なんてのも矛盾だろう。

つまり、あなたが調べもので知ったことを、
それ以前に反映させなければ、
調べものをしたことにならない、
とすら考えたほうがよい。

日本刀は湿気のある日はどうなってるのか。
飛行機の燃料は行きと帰りでどれくらい違うのか。
女の子の日は女の子は何をしてるのか。

知らないことに気づくのは、
その場面に来てからであることもたくさんある。
そこで調べものをしないように、
綿密な下調べをしておくのが理想だけど、
現実は理想通りにはいかない。

むしろ、調べもので知ったことを利用するつもりで、
分からないことは調べるしかないね。
(ストーリーに対して余計な要素を入れる愚には注意。
単なる蘊蓄披露ではストーリーは進まない)


最近知ったのは、公園での禁止事項の多さのネタ。
大声禁止とかもあるくらいだ。
うまくストーリーにからめられるといいが。
posted by おおおかとしひこ at 15:10| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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