たとえば、殺人事件を描く。
犯人の職業は、時間に正確な、電車の運転手だとしよう。
あれ?運転手の一日のスケジュールってどうなってるんだっけ。
毎日運転するんだっけ?一日おきって聞いた気もする。
こうやって、話を書いている途中に、
大量の裏取りが必要なことがある。
そういうときは、
執筆を中断してまで調べるか、
あとで調べることにして仮に書き進めるかのどちらかだ。
どっちを選ぶかは、自分の性格によるかもしれないね。
中断してしまうと、再開には時間がかかる。
せっかく書き始めたものが挫折することもよくある。
だから最後まで勢いよく書き進めてしまうのもひとつの手だ。
でも調べておかないと、その人の過去や性格にまで言及するとき、
必ず手が止まってしまう。
僕は長さで決めればいいと考えていて、
後半なら勢いで書いてもいいと思う。
前半なら調べもので裏取りしておいたほうが、
あとあと困らないと考える。
問題は、実は調べものが必要になったところの、
前の原稿だ。
その後調べたことありきになっていないことに注意しよう。
運転手なら、オフの日があったはずなのに、
それを知らずに毎日働いている前提で書いてしまっていたりする。
単純に、休みを楽しみにしてる描写があれば矛盾だ。
「久しぶりの休み」なんてのも矛盾だろう。
つまり、あなたが調べもので知ったことを、
それ以前に反映させなければ、
調べものをしたことにならない、
とすら考えたほうがよい。
日本刀は湿気のある日はどうなってるのか。
飛行機の燃料は行きと帰りでどれくらい違うのか。
女の子の日は女の子は何をしてるのか。
知らないことに気づくのは、
その場面に来てからであることもたくさんある。
そこで調べものをしないように、
綿密な下調べをしておくのが理想だけど、
現実は理想通りにはいかない。
むしろ、調べもので知ったことを利用するつもりで、
分からないことは調べるしかないね。
(ストーリーに対して余計な要素を入れる愚には注意。
単なる蘊蓄披露ではストーリーは進まない)
最近知ったのは、公園での禁止事項の多さのネタ。
大声禁止とかもあるくらいだ。
うまくストーリーにからめられるといいが。
2017年10月15日
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