たとえば日本語カナサンプルで考えたとしても、
標準語と関西弁では、
文字頻度も連接頻度も全然違うと思うんだ。
たとえば関西弁では、「や」の比率が有意に跳ね上がるだろう。
「そうやん」「せやねん」「せやろか」
「そうやで」「なんでや」「ええやん」「素敵やん」
などが増えることは容易に予測できる。
標準語の「やん」なんて、
「ヤング」「病んでる」くらいしか出番がなさそう。
それに比して、関西弁では「やん」連接は頻出2グラムの上位に入るだろう。
地名の影響もあると思う。
関西特有の地名は、
他の地方とは違う音韻の特徴があると思う。
具体的には調べていないのだが、
関西に帰ると、関西っぽいネーミングというのがあるのに、
気づくものだ。
イントネーションやリズムの差異が、
その言語で聞いてて気持ちいいものの差異を決定するだろうね。
あと擬音も増える気がする。
勿論、関西弁のIMEはないから、
文字入力は標準語に比べて時間がかかることになる。
これは地方差別であるとも僕は思う。
特有語尾変化などに対応したIME、あってもええやんけ。
さて本題。
これらの思考実験でわかる通り、
言語によって文字頻度は異なる。
標準語と関西弁の差異で、わりとありそうだ。
実際、関西弁話者は、関西弁の文字うちに困難を覚えている。
で、英語と日本語で同じアルファベット配列を共用する意味って?
というのが本題だ。
覚えるのが楽だから、というのはこの際置いておこう。
ふたつの頻度や連接の差異がある言語を、
同一の配列で打つことは、愚かだと思わないのか?
QWERTY配列でローマ字を打つことに、
なんの意味があるのだろう?
それを使い続ける人は、
言葉の差異について何も考えたことがない、
物書き以外ではなかろうか?
いや、日本人は自国の言葉にもっと敏感になっていい。
そもそも「声に出して読みたい日本語」が売れたりと、
言葉自体に興味がないわけではないのに、
いざ入力配列となると、
無思考極まりないのが現状ではないだろうか。
あるいは、殆どの人はQWERTYローマ字に疑問を持たないのかね?
僕はマトリックスのネオのように、疑問を持ってしまった。
この世界は間違っているのではないか?
こうしてたどり着いたのがカタナ式による入力だ。
今のところ快適。
もうすぐマニュアル&ドリルが出来上がるので、
そろそろ最新版を発表しようと思っている。
僕はデジタルにおいて失語症だった。
言葉を素直に打てなかった。
QWERTYローマ字は何故、
頻度も音の流れも異なるふたつの言語を、
同一の配列で共有するのか?
その不合理に僕は異を唱えたい。
もともと二か国語を母語とする人間として。
で、関西弁配列つくろかな。そこまでせんでもええか。
2017年10月15日
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