2017年11月19日

【カタナ式】やっとキーボードが消えかかってきた

親指シフトの言い分によると、
指がしゃべり、思考がそのまま文字になり、
ついにはキーボードが消えて、
頭とディスプレイが直結された感覚になるという。

ようやくカタナ式でそのようになってきた。
まあ半年くらいあればそうなるということだ。


昔はそんな馬鹿なと考えていた。
しかし考えてみれば、
ペンとはそのような道具である。
鉛筆やボールペンやシャーペンやGペンなど、
何を使い慣れるかはその人によって違うけど、
使い慣れたいつものやつなら、
それは存在を消し、
自分の意思と紙だけの世界になるはずだ。

使い慣れてないボールペンを使うと、
違和感があるまま字を書かないといけない。
僕はマイボールペンを20年以上固定していて、
常にズボンの左前ポケットに差しているので、
他人のボールペンを借りることはあまりない。
でもたとえば、ホテルのチェックインのサインの時とか、
カウンターに差してあるボールペンを薦められるからそれを使うけど、
なんでホテルのチェックインボールペンはあんなに違和感があるのか。

それでも、おそらくは15分も使えば違和感は消えて行く。
手というのはそれくらいには適応力がある。

いつも使っているパソコンの、マウスがそれに近いよね。
他人のパソコンのマウスほど、違和感がある代表だ。
僕はAVIDは自分でやるので、
よく編集室のマウスを一日握らなきゃいけないことが多い。
午前中いっぱいとか、慣れるまで時間がかかる。
(そもそもカーソルスピードやクリック間隔の設定からしなおすことがある)

慣れるまではつまり、
その筆記用具は消えない。
慣れたら消えるというやつだ。

僕はペンタブが使えない。
マウスで絵を描いている。
それは、マウスは消えるけど、
ペンタブは消えてくれないからだ。


さて、配列はどうだろう。

フリックは消えている。
勿論見ながら指の位置を決めているが、
意識としてはブラインドで打っている。

QWERTYローマ字は消えなかった。
ブラインド出来ないし、
指とキーの連動は全然できていない。

カタナ式が、最近ようやく消えてきた。
もうキーボードを触っている感覚はない。
脳で考えれば指が自動的に実現する感じだ。

自転車にたとえると分かりやすいかもしれない。
右足の次に左足を、とか、
ハンドルはこれくらいの角度で、とか、
曲がるときは体をインに傾け、
ハンドルはその慣性についてくる、
とか意識しない。
「そこのコンビニまで行く」しか意識しないし、
意識するのは障害物や交通ルールだけだ。


僕にとってのカタナ式はそこまできた。
つまり伏線と回収のことや、
言葉はこれが妥当かどうかとか、
書きたいことの今どの辺かとかは、
意識するけれど、
カーソルがこことか、
句読点がこことか、
今アルペジオだなとか、
そういうのは意識しなくなってきた。
(記号を打つときはまだ意識する)

漢字変換はこれでいいかな、と意識することも減ってきた。
長文を打って変換すれば大抵正確に変換してくれる。
数文節打てば大概あってる。
意図的にひらがなにしたいときはそのままエンターだし。
固有名詞のときだけ漢字のことは意識して、
この時だけ配列がちょっと意識に登ってくる。


多分だけど、
親指シフトが言うところの、
キーボードが消えるというのは、
こういうことを言うのだろう。

ようやく僕は、
ボールペンや自転車のように、
キーボードを無意識の側に追い込めた。
カタナ式で。


概ね半年くらいかな。
記録を見ると、
薬指小指を捨てたv6が、現在の原点だと思う。
それ以前の配列は、まだ単なる行段系の1バリエーションに過ぎず、
オリジナリティはたいしてなかった。
(中央制御系と母音三段くらいかな)
それを、人差し指中指しか使わない方針に組み立て直してからが、
カタナ式が化け始めた瞬間だ。

このスタイルに別の名前をつけたいのだが、
いいネーミングを思いついていない。
(六本指しか使わないから六式、というのを思いついたら、
ワンピースで使われていたのは以前に書いた)
しょうがなくカタナ式を使っている。
(そもそも由来は、KTNが左人差し指のバインドだったことから。
もうそれも移動して、意味をなさなくなっているので…)

なんかばりっとしたやつを考えなきゃなあ。


名前はどうでもいい。
「例のプール」なんて名前の付け方もあるのだ。

キーボードは消えることが出来る。
それはデカイね。


勿論QWERTYローマ字でそこに達している人もいるだろう。
でもそれより遥かに合理的だぜ。
posted by おおおかとしひこ at 11:34| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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