下駄配列の莫大な拗音表を見ていて気づいた。
今まで30年以上はキーボードで打ってきたし、
40年以上は手書きで書いてきた。
それだけ書いてもまだ使ってない拗音あるぜと。
たとえば、
カタナ式では「ティ」を直感通りtyi表記と定義した。
デフォルトで当てられているのは「ちぃ」である。
俺多分、これを一回も書いたことがない。
「さみちぃ」みたいな赤ちゃん言葉のとき?
「ちぃっ」みたいな舌打ちのとき?(「ちいっ」はよくやるが)
「リバチィ」みたいなティが言えないオッサンを表現するとき?
ちょっと考えても、記憶にないなあ。
イタリア語とか声楽をやる人とかは、あるかもしれないが。
下駄配列でも、マイナーは覚えなくていいよとある。
メジャーなやつ:
しゃしゅしょ、じゃじゅじょ
きゃきゅきょ、ぎゃぎゅぎょ
ちゃちゅちょ、
ひゃひゅひょ、びゃびゅびょ、ぴゃぴゅぴょ
りゃりゅりょ、
みゃみゅみょ、
にゃにゅにょ
は普通に使う。
マイナーなやつ:
しぇ、じぇ、ちぇ、
てぃ、でぃ、
うぃ、うぇ、うぉ、ふぁ、ふぃ、ふぇ、ふぉ、
とぅ、どぅ
も使うね。
主に外来音表記でだ。
ふゅ
は使う予定のない音だけど、
「バックトゥザフューチャー」で僕はよく使ってた。
フューチャー、フューチャリング(フィーチャリングの誤記)、
フュージョン、ネフュー(甥の英語カタカナ表記)、
アフューグッドメン
くらいしかボキャブラリーがないなあ。
さらにマイナーはどうだろう。
勿論覚えてもいないけど、こんなのもある。
くゎ、くぁ、くぃ、くぇ、くぉ
りぇ、つぁ、つぃ、つぇ、つぉ、
きぇ、すぃ、
てゃ、いぇ、にぇ、てょ、みぇ、ぴぇ
このうち、人生で使ったことのあるのは、
クォーターやクォーティのくぉ、
ツィートやツィードのつぃ、
スィートのすぃ、
くらいかなあ。
でも、小書きカナにせずに、
それぞれ、
クオーター、クオーティと表記してしまう。クオリティもか。
ツイート、ツイード、
スイート、スイーツなどのように書く。
つまり表記揺れがある。
ちなみに予測変換では、
クオーターと打ってもクォーターが先に出て、
表記ゆれをやめるようにサジェストしてきた。
手書きではどっちかをあんまり意識しない。
文字うちでは打鍵が楽な方を使うので、
小書きカナは使わない。
予測変換でどっちになろうが、意識せずに確定している。
そしてそれ以外の拗音は、
多分僕の一生で打ったことがない。
他に拗音が出るのは、
固有名詞の可能性が高い。
カタカナ語で定着するよりも、
固有名詞のほうがありそうだ。
だから、特定の拗音を沢山書いたことのある人はいるかもしれない。
僕は今までヴィヴァルディと打ったことはなかったし、
パンツァーも打ったことはない。
ドイツ語ロシア語圏はツァ行が沢山あるだろうし。
恐らくよく使う固有名詞については、
単語登録してしまったほうが速いだろう。
僕はカタナ式において、
ファンクションキーに固有名詞登録し、
各物語ぶんの別ファイルを作ることを提案している。
(発音しにくい固有名詞はつけないので、
あまり使ってないけど)
あるいは、最近よく使うなら、予測変換してくれるしね。
いぇは、イェメンくらいだろうかね。
下駄配列で定義されていないマイナー拗音はまだある。
とぁとかだ。
(サントァマミーの例で以前議論した)
フランス語はまた別の音韻体系があるだろうね。
ああ、そもそも若(にゃく)や如(にょ)は、
仏教伝来時の外来音だったね。
日本語の凄いところは、
拗音を使って、
日本語にない音を音写してきたことにある。
漢字の音読みだってもともとそうだ。
だから熟語は拗音や伸ばす音(いう表記。
これをローマ字で「ー」表記しようという派閥もある)が多い。
組み合わせを尽くすと九十九式あるらしいが、
そのうち殆どは僕は書くことはないだろう。
さらに巻き舌を表す表記に、
「ル」や「ロ」を小書カナにしたものも見たことがある。
フォントにはないだろうが、
ラテン語圏では使うかもだ。
韓国語のカタカナ表記では「ク」を小書カナ表記したものを見たことがある。
で、配列の話に戻すと、
どこまでの拗音を配列に乗せるかは、
作者の経験に左右されるのかもね、ということ。
カタナ式では普通の拗音は右薬指yに一任させ、
fvを盛り込んで、
ローマ字定義が使いにくい、
ティディトゥドゥウォデュだけ特別に定義した。
実際QWERTYでは特殊拗音化のhは打ちやすい位置にあることを、
カタナ式を作って初めて知ったぐらいだ。
これはローマ字定義のほうが後付けだからだろうね。
だったら打ちにくいyを辞めて全部hで統一…
いややめておこう。それじゃAZIK方向だ。
ローマ字定義はそれなりに拗音に強い。
時にカナ配列より分かりやすかったりする。
ここだけはローマ字のほうがいいかもね。
外国に少しだけ向いてるものね。
それで拗音だけ行段系にしたハイブリッドカナ配列も、
あるのだろうね。
音写なわけだから、発音を意識した行段になるのは当然か。
実際のところ、拗音の分布は書く文章の種類で大きく左右されてしまう。
配列作者の腕の見せ所なんだなあと、
一年近くやってきてようやく分かってきた。
ちなみに蜂蜜小梅のマトリックスは、まだ奥まで理解できてない。
そして下駄配列には、
僕は小書カナを、ヴシフトに規則配置して使っている。
どうにも覚えられないので。
カタナ式は物語を書く、と用途を特化してるので、
実用上そこまで困ることはないだろうなと考えている。
最悪xを使える安心感がでかいとおもう。
実用特化、というのはソリッドに出来るので、
これはこれで美しいと思っている。
日本刀のように実用特化にしたかったので、
その思いはまあまあ乗ったかな。
2017年11月29日
この記事へのコメント
コメントを書く