2017年12月03日

途中で詰まったら2

もうひとつパターンを思い出したので。
「次何やるか、段取りを決めてない」とき、
途中で詰まるよね。


プロット上は、次にどうなってどうなるか、
ほぼ決まっているとしよう。
(決まっていないのならさらに危険で、
プロット段階まで戻らなければならない)

しかし、実際のところ、
細かい導線やシーン構成や、
トリックなどが、
全然決まってないことは、
とてもよくあることだ。

大体が決まってても細かいところが決まってないのなら、
今決めるしかない。

ということで、長考タイムに入らなければならない。
つまり、詰まる。


実際のところ、
これはどちらかといえばポジティブな詰まりだ。
前の例はホントにどうしていいか分からない、
ネガティブな詰まりだから抜け出すのが大変だが、
具体的な段取りを考えるのは、
わりとポジティブな創作の方向である。

しかし問題は、
はた目から見ればどちらも「原稿が進まない」
という物理現象で、
同じに見えることだ。
で、作者本人がそれに騙されて、
スランプだと勘違いしてしまうことである。

本来ポジティブな創作タイムなのに、
勝手に苦しんでしまうのだ。
全然出来ていないと。

そもそも、プロットを作ったときは、
全体の粒度が大きかったはずで、
今目の前にあるパートは、
それより解像度が上がっただけのことだ。
だから、大構造の中の、
中構造や小構造を今作ればいいだけなのだ。
それが出来ていないのは、
プロット段階では予測できなかったはずで、
それは全体の俯瞰距離でプロットを作ったからで、
今目の前の砂かぶりの距離では作っていないからだ。

ということさえ分かれば、
今もっと細かい段階を作ればいいだけのこと。


一番問題なのはプロットすらないときで、
それはもうここからのプロットごと作って、
後々プロットがある部分へ、
上手に繋ぐしかない。
そもそも繋ぐ先がないのなら、
今ここでそれを先に決めなければならず、
それはラストまで筋を通すということを意味する。
一本の筋道が決まっていないのなら、
それはストーリーとは言わない。
精々アドリブでしかない。
そして、計画なきアドリブは、
成功したためしがない。


ということで、
計画を練り、より細かい段階を練り、
それらがまとまってきたら、
自然に白紙は埋まり始め、
ストーリーは勢いを取り戻していくだろう。

逆に詰まったときは、
勝負どころだぞと気を引きしめて、
じっくりとこれからの展開をわくわくするものに、
作っていけばよい。
posted by おおおかとしひこ at 00:36| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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