2018年01月06日

【カタナ式】自分に合うカナ配列の選び方

すくすくと薙刀式で文章を書く段階にきている。
で、他のカナ配列がようやく気になり
(飛鳥配列と下駄配列は大体理解しているが、
他は研究してもいなかった)、
色々と研究したいと考えた。
でも、配列表だけを並べて眺めても、
それがどういう感じかを実感できない。

配列とは運動であり、視覚では分からないことが多い。
タイピングとは目を使わない運動だ。
配列表を「見ていても」始まらないのだ。

で、発明してみた、
そのカナ配列が自分に向いているか、
10分で調べる方法。


まず気になる配列をいくつかピックアップする。
僕の場合、
新JIS配列、月配列(スタンダードな2-263式)、
下駄配列、新下駄配列、元祖親指シフトニコラ配列、
飛鳥配列、かえであすか配列、蜂蜜小梅配列、
姫踊子草かな配列、TRON配列、
そして我が薙刀式(開発評価中)の、
11をピックアップした。

次にやることは、
各配列の操作法を調べること。
配列表をゲットした時点で、
そこの説明書きを見ればよい。
(世の中にどういう配列があるか、まとめている人もいる)

これはお試しレベルなので、
シフト方式はどうやるのか、
濁点半濁点はどうやるのか、
句読点はどうやるのか、
拗音はどうやるのか、
他にこの配列のウリみたいなやつはあるのか、
くらいを簡単に把握する。

11も暗記できないから、
一回理解して、なるほどそういうことか、
を把握したら、以下試すときに再び見てやってみる、
という程度でよい。

シフト方式では、
・小指シフト(いわゆる普通のシフトキー。これを使うのは滅多にない。
もっといいところのキーをシフトキーにする)
・センターシフト(スペースキーをシフトキーにする)
・親指シフト(スペースキーが二つあると思いねえ。
右親指と左親指の二つのシフトキーを使う。
今のキーボードでは、スペースキーと変換キーを使うのがポピュラー)、
・連続親指シフト(親指シフトは一回の打鍵で同時押しの仕様だが、
押しっぱなしで複数のシフトが出来るやつもある。飛鳥系列)、
・中指シフト(中指ホームキーを押してから次のキーを押すと、
次に押したキーが、一回だけシフトがかかったことにする。
高速で打ちやすい。月、花系列)、
・中指同時押し(中指シフトの同時押し版。ついでに薬指同時押しとか、
複数の同時押しを併用してパターンを増やす事が多い。下駄系列など)
などがある。

濁点は、
・濁点キーをあとづけ
・何かと同時押し(薬指キー、親指キー)
・濁音は清音と関係ないキーに置き、濁点操作なし
などがある。

句読点は、
・qwertyと同じ位置
・独自の考え方の別の位置
・シフト側に句読点を配置して、単打を増やす
などがある。

拗音は、
・小書きの「や」「ゆ」「よ」、つまり「ゃ」「ゅ」「ょ」を後につけて二文字扱い
・拗音同時押しを別に実装(下駄系列、蜂蜜小梅配列)
などがある。

ウリでいうと、
・ヌルヌル繋がって打ちやすい
・高速入力しやすい
・リズムがいい
・二文字(濁点や拗音)を一発で打てる
・探しやすい
・覚えやすい
などがある。

それぞれはトレードオフの関係
(何かを立てれば何かが引っ込む)なので、
「自分は何が好きか」に出会う旅に出ることになる。
これは第一印象で惚れ込む場合もあるし、
最初はそうでもなかったが実はいいなと思う場合もあるし、
最初はいいと思ってたが欠点が気になり始める場合もあるし、
惚れた裏の欠点がどうしても許せない場合もあるし、
欠点が目をつぶれるほど長所が気にいる場合もある。
これは人付き合いと同じだと思うといい。

完璧な人がいないのと同じで、
色々あるけどわりとしっくり付き合えるだろう、
を探しにいくのだ。
バイクとか車とか楽器とかと同じだろうね。
僕の場合は画材やカメラだな。


長い前説だったけど、ようやく本題。

1. 出現頻度上位20のカナだけ、配列表に色を塗る。
2. そのカナだけを使って単語を数個作り、実際にエアでキーボードを叩いてみる。
3. その指遣いが気に入ったら、あなたに向いている。
4. 単語で物足りない場合は、二語を繋げたり、簡単な文にする。
5. その配列のウリになる部分をやってみる。
6. 例えば3文字くらいの単語を、自分の限界最高速で打ってみる。
それが未来のあなたの、マスターし終えて常用している姿の一部だ。
それがしっくりくるなら向いてるし、違和感を感じるなら向いてない。

ちなみに上位20のカナとは、
色々な統計で多少のバラツキがあるが、
kouyさんの100万字統計によると、

1-10位
いうんかのとした、く
11-20位
なてにはこる。がでっ

だ。
ベスト10は赤色で、11-20は青色で、
配列表に色を塗り、
モニタを見ずにキーボードだけ持ってきて、
配列表を見ながらエアで打ってみる。
配列表を見ずに、エアで何回か打ってみる。
これは、「ブラインドタッチの指使いの体験」である。

「言う」「と言う」「て言う」「が言う」
「言った」「運」「言うんだ」「言うと」

「したく」
「なんで」「こると」「として、」「はてに。」「になった」
などなど、適当に組み合わせて、
10分ほど試打してみるとよい。
いっぱいキーがあるとどこから探していいか見当がつかないが、
20個くらいからなら探せる。
(最初10個でやってたけど文章が作りづらくて20に増やした。
またこのベスト20は新下駄作者のkouyさんのデータだから、
これを元に作った新下駄が圧倒的に打ちやすいことには留意されたい。
とはいえデータの取り方は信用に足るものだと思う。
あなたの書く文章は、統計通りの平均的な文章ではない確率の方が高いだろう。
しかしどこかは統計通りの分布を持つだろう)

前にも書いたけど、譲れない言葉を決めておいて、
それが打ちにくい配列はハナから切ってもよい。
僕の場合「する」「した」であり、
僕の指のパフォーマンスでは、
新JIS、月、新下駄の左小指下段の「す」がキツくて無理だった。
はっきりいうと、好みだ。


仮にこれを20カナ試打法とでも名付けるか。
先のデータによれば、
上位20カナで出現頻度合計は55%を超えてるので、
「その配列でよく打つ感じの簡単なシミュレート」
としては妥当じゃないかな。


バイクの試乗が何キロ走ればいいのかとか、
そのへんはよく分からないし、
試乗と実戦が違ったりすることもあるんだろうけど、
とにかく試乗もせずバイクを買う人はいないだろう。
命を預けるんだから。

配列だって同じだ。
俺の命の文章を預けるのだ。
試乗するに越したことはない。

しかし試乗の仕方、配列選びのやり方なんて、
どこにも書いてないので、
自分で編み出してみた。
「まず触ってみる」が、あれだけのボタンを前に、
何していいかわからないから、20に減らすという考え方。


ちなみにローマ字配列も同じで、
上位50%ちょいまでの文字だと、
aiouneになるけど、これじゃ言葉を作れないので、
tkを加えて64%くらいの頻度のものでやってみるといい。
上位8文字法といえるか。
(ちなみに統計基準はdvorakJPの10万字統計)


世の中にある全てのカナ配列を収集してもいいし、
評判のやつから順にいってもいいし、
作者の言葉を気に入って使ってみてもいい。
僕は飛鳥配列のRayさんの言葉は、評判は色々あるけどおもしろいと思っていて、
だから飛鳥を試してみたのだが、
残念ながら僕の指には合わなかった。
シェフは好きだが料理は口に合わないということもある。
シェフは嫌いだが料理は美味いということもある。
あなたが何が好きかなんて、誰もアドバイスできない。


ということで、
20カナ試打法、おためしあれ。

新しくカナを始めようとする人にも、
乗り換え先を探してる人にも、
役立つ方法かもだ。
10分×11配列の時間がかかるわけではなく、
合わない奴は一瞬でわかるので、
小一時間で荒選びは出来るよ。
むしろ20カナを探してマジックで塗るのに一番時間がかかる。

ちなみに僕には、当然だけど薙刀式が一番しっくりきました。
posted by おおおかとしひこ at 08:47| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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