2018年01月24日

小道具の使い方2:逆に下手なもの

メールとかラインとかの、
「メッセージを読まなければいけないもの」。


わざわざアップにして、
しかも読まなければいけない。
見ている側はめんどくさい。
「解読」しなければならないからだ。


スマホの発達によって、
こういうリアリティが増えたのはわかる。
でも、劇映像と相性が悪いということは、
覚えておいた方がいい。

そもそもスマホの縦長画面は、
横長の映画やドラマと相性が真逆だ。
アップにしづらい。

誰からの着信とか、
そういうのがわかる程度に見せておいて、
メッセージそのものは、
「いちいちその文字を読まなくても」
わかるものがいい。

つまり、
読まなければいけない時点で、
スマホは小道具ではない。

理想の小道具は、
前に議論した通り、
見て一秒で込められたメッセージが分からなくてはならない。


見て一秒でわからない、
一々読まなければならないのなら、
芝居としてもったりする。
会話、つまり電話させた方が100倍良い。

リアルを追求する意味はない。
これはお芝居だ。

リアリティは、お芝居が嘘くさい範囲にいくのを防ぐ為に使い、
お芝居を妨げる為に使うのは本末転倒だ。
posted by おおおかとしひこ at 17:05| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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