2018年02月10日

えっと何書いたらいいんだっけ。

ついついそうなることが、本当によくある。
「これから何していいかわからない」
というのは恐怖であり、ロスト状態だ。

プロットとは、これを防ぐためにある。
じゃあこれを防ぐために、
プロットはどう書かれるべきか?


「このあとこうなる」が分かってさえいれば良い。


このあと死ぬとか、
このあと裏切るとか、
このあとあいつが来るとか、
このあと○○という意味になるとか、
そういうことさえ決まっていれば、
それ合わせでなにかを書いていくことはできる。

つまり、今書いているブロックの、
出口が分かれば良い。

「その場面が次に来る」だけを頼りに、
今を書いていけばよいのである。

そうすれば、
全てのシーンは、
今の盛り上がりをやりつつも、
同時に次にうまく繋がるはずだ。


次に繋ぐバトンだけが分かっている状態で、
たとえばアドリブで喋ってみよう。
「15分後にプロレスラーの○○が来て、
強さについて語ってくれる」ということが決まっているとしよう。

それさえ分かっていれば、
あなたは15分程度の時間稼ぎぐらいできるだろう。

自分の強さや弱さのことや、
噂に聞いた強いやつの話とか、
逆に弱っちいやつの話をするかもしれない。
あるいは、あとの話とかぶっちゃいけないと、
「酒に強い話」や「高所恐怖症の話」など、
あとに繋げそうで関係ない話をするかもしれない。

とにかく次への繋ぎさえきまっていれば、
「じゃああの話でもするか」などと、
今考えるのは難しいことではないということだ。


で、勿論、そのあとに決まっていることは、
既にプロットで定められていることなわけだ。

プロットでガチガチに決めると面白くないなんていう人はいるが、
「そのあとになにをするかも決まってない状態」で、
はい面白い話をして、というのは相当に難易度が高い。
「あとになにが来るかは決まっている状態」で、
今は何を話してもよい、
という自由度でやるのが、
ちょうどいい按配だと僕は考えている。

すこしずつ目標地点だけ決めておいて、
間は自由に書く方法だということだ。

目標地点をどれくらいおきに定めるといいかというと、
自分がどれくらいの長さ自由に喋っていられるか、
ということとの相談になる。


1時間は余裕で話を持たせられるぜ、
という人は1時間後に何に繋ぐかだけ知っておけばよい。
15分ならなんとか、という人なら、
1時間しゃべらなければいけないなら、
4つほどポイントを決めてからやるといいわけだ。
その4つはバラバラの4つでもいいし、
ひとつながりになったときに意味をなしてもいい。
2番目と3番目を全く反対の話にして、
4番まで統合すると面白いぞ、
なんてアイデアが出るかもしれない。

つまりその4つを何にするかを考えることが、
「構成」を考えるということの最初だ。

15分も喋れない人は、
もっと細かく構成を作るだろう。
3分ならなんとか、という人なら、
5×4=20ブロックの構成を作らないといけない。
しかしそれをちゃんと作るのはかなりの骨だろう。
たとえ1時間後のトークのあとにプロレスラーが来ると分かっていても、
それだけの構成を綿密に考えるのは難しい。
(とはいえ、ノープランでいって大火傷するリスクを考えると、
たとえば10程度のトピックを用意して臨む、
みたいな現実案があるだろうね)


プロットはどのように書けばよいのか。
20個くらいのブロックで書くのか。
そうすると全体が見えづらくなるので、
俯瞰することが難しくなる。
こういうときは、たとえば全体を4つ程度に分解して、
「次のブロックに繋ぐには」と考えて、
一つあたりのブロックを、
また細かく分割して考えていくとよい。
15分ごとの構成を決めて、
さらに細かい3分ごとの何かを考えるようなものだ。

これらを、全体を俯瞰したり、
部分に注視したりしながら、
あとあとあなたが話す本番
(原稿に書く執筆作業)に備えて、
構成を作ったものを、プロット(英語で計画の意味)
というのである。

だから、
プロットなんて、
あなたがわかるレベルで良いし、
あなたがきちんとトークがあとあとできることを、
あなたが躊躇わないものであれば、なんでもいいのだ。

とはいえ、あなたが未来で困るあなたの為に、
何かを下調べしたり、ネタを集めておくことはあるだろう。

調べたりネタを集めて、次にプロットを作り、
最後に執筆をするのではない。
執筆に支障のない全ての準備行為が、
それらだというだけのことだ。

つまりは、執筆に慣れていなければ、
未来のあなたへの準備なんて何していいか分からないだろう。

だから数を書け、と僕はいう。

色んな経験を積まないと、
そういうことに慣れることは出来ない。



で。
プロとして必要なプロットは、
これと違って、
だれか他の人とこの先を共有する為にある。
「この先プロレスラーが来る」と分かってさえいれば、
美術班が爆薬やロープやゴングを準備できるし、
「酒に強い話をします」と分かってさえいれば、
日本酒やつまみの用意をすることもできる。
事前に分かっていれば、わざわざ新潟の蔵元を呼んでくることが出来るかもしれない。

つまり、未来のあなたがどう執筆するかに合わせて、
他の人がそれぞれ動くことが出来るから、
「先にプロットを共有する」のである。

プロともなれば、
そのプロットを先出しして、
それが本当に面白くなるように、
執筆しなきゃいけないわけだ。

これはかなりしんどいよ。
「すべらない話」くらいにはね。


さて、
今何を書いていいかわからなくなったら、
次のブロックという出口だけを確認しよう。
そうすれば、明後日の方向へ行って迷わなくてもすむ。




posted by おおおかとしひこ at 17:21| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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