目次が出来たら、カードやプロットに進んでもいいけど、
最近僕がよくやってるメソッドを紹介する。
仮に、縦線法とよぶ。
使うのはA4の白紙とボールペン一本のみだ。
まずは縦に紙を置き、
真ん中に縦線を一本引く。
縦線の一番上に、目次でいう1を、
縦線の一番下に、目次でいう3を書き込む。
一番上の上にタイトルがあり、
一番下の下に読後感があるはずだが、
これはストーリーを練る為の方法なので、
省略する。
で。
真ん中の線に、
起こる出来事を時系列で並べるのである。
目次を作るときに、
いくつかのアイデアが浮かんだはずだ。
それらはアイデアノートにメモしてあるだろう?
それらを時系列で並べてみるのである。
アイデアの取捨選択は自由。
全部入りでもいいし、
対立したり矛盾があれば何かを除いてもいい。
そうすると、ストーリーの細かい全貌が俯瞰できる。
色々矛盾や無理がまだあることの方が多い。
それらが自然に流れるようになるには、
何が必要かを考える。
出来事、設定、行動、判断の変更などが、
この時点で行われるだろう。
ボールペンを使うのは、
変更するときに線で消すためだ。
消しゴムと鉛筆やデジタルだと、
あとあと「何を消したか」がわからなくなる。
前のアイデアの方が良かったのは何故か、
とだいぶ先になったとき、
そこに戻れるようにしておく。
(経験上、最初に閃いたアイデアは割と良い)
削除、挿入、入れ替えは手書きだから自由だ。
×をつけたり、<で挿入したり、Sのような記号で順番を変えればいいだけ。
次第にぐちゃぐちゃになってくるが、
気にしないことだ。
どれだけぐちゃぐちゃになっても、
あなたが考えたことである限り、
混乱することはそうない。
これはあなたが考えるための道具であり、
清書するための道具ではない。
ちなみに大体まとまってきたら、
別の白紙に縦線を一本引き、
整理された状態で上から順番に時系列で書くと良い。
まあそれでも色々直したくなって、
またまた書き込みだらけになってゆく。
これを何回やっても構わない。
目的は、それがとても面白い話になるかどうか、
確認することである。
ちょっと面白い話、では足りない。
とても面白い話に、ものすごい面白い話に、
なるように書き換えていこう。
その際、設定などがちょいちょい変更される。
あとあとの都合のために、
こういう設定にしておこう、
と変更することはよくあることだ。
で、その設定変更が、
思ったところに効くのはいいけど、
意図せざる効き方を別のところにすることがある。
矛盾だ。
過去の設定Aに基づいて書かれていた部分Pが、
新しい設定Bと矛盾することが、
よくある。
その発見をするには、
一目で全体をチェックできる、
A4程度の大きさがいい。
(B4やA3では大きすぎる。
もしA4に入りきらないのなら、
それは情報量が多すぎる、詰め込み話だ)
Pを新設定Bに応じて書き換えるか、
Pが成立するように、
AでもBでもない更なる新設定Cを考えるかは、
あなたの判断である。
どんどん書き込み、色々なアイデアを試し、
何枚も紙を使って色々なバージョンを考えても良い。
A4だから、数枚並べて比較したり、
壁一面に貼って前を歩きながら考えることも出来る。
電車やトイレで眺めたり、
寝床に置いといて寝起き一発目のアイデアを書き込むこともできる。
(この辺はデジタルでは決して出来ない。
ポメラですらもだ)
この縦線法のよいところは、
サブプロットも別の縦線で脇に書けることである。
別の人物のプロットも、同様にして練ることが出来る。
全く別の場所で同時進行するところは別の縦線で、
絡み合う時は本線のところに書き込めばよい。
関連を線や丸で繋いでわかりやすくしてもよい。
ある人物がこうしているとき、
別の場所では何が起こっているのかを、
簡単に整理できるだろう。
もちろんこれらは、
本線が変わったら全く別の線になることもある。
手書きゆえにいくらでもレイアウトを変えていけばよい。
どの時点で絡み合うのかも、
線を書き換えるだけで再考可能だ。
ストーリーを考えることは、
要するに時系列を作ることである。
それが自然な展開になるように、
本線、サブプロットが矛盾なく出来ているようにすれば良い。
そして、矛盾ないように一旦出来たら、
さらにそれが面白くなるように改造していっても良い。
その中で、一番上の発端と、一番下の解決を、
変更するような必要が出てくるかもしれない。
その時は目次に戻り、
タイトルと読後感(テーマ)が、
どう変わってくるか確認し直すとよいだろう。
これらを練れば練るほど、
僕は面白い話になると思う。
これをやってるうちに、
キャラクターも立体的になってくるので、
それはまた別にアイデアノートに記しておくといいだろう。
勝手に喋り始めたりもするはずだ。
これらが出来てきたら、
ほぼストーリーの全体像が、
矛盾なく出来上がっているはずだ。
この先に、カード法やプロットがあると、
僕は考えている。
2018年02月23日
この記事へのコメント
コメントを書く