基本的に、構成の話から、割と順に書いていっている。
設定を詰めて、キャラクターを立てていく。
何のために。
リアリティのためと、オリジナリティのためだ。
あなたがつくった構成や大雑把なストーリーは、
「誰もがそういう目にあったらそうするだろう」
という、一般的なストーリーになっている筈だ。
それがそもそも特異なストーリーで、
オリジナリティ溢れる大冒険であることは重要だが、
そこまでオリジナルなストーリーはなかなかない。
だからキャラクターで変化球をつけてゆく。
この旅をどんな車で走ると(より)面白くなるか、、
である。
同じシチュエーションでも、
キャラクターの設定によっては、
全然違う行動に出るし、
違う決断をするかもしれない。
そしてそれは大まかな計画に対して、
よりリアリティを与えることになる。
普通ならこうだろう、というリアリティに対して、
この人ならこうだろう、というリアリティを加えるのである。
リアリティというものは、
一般的ではない。
しかし特定的でもない。
両方だ。
普通ならこうがリアルだが、
こういう人もいるのもリアルで、
この人ならこうするのがリアルだ、
などと、複合的なリアリティがあるものだ。
たとえば、
知り合い二人をエレベーター閉じ込め事件に放り込んでみよう。
その二人の組み合わせによって、
「その二人が助けが来るまでの時間の潰し方」
が違うということは、リアルに想像できるはずだ。
同じシチュエーションでも、
大まかな反応は同じでも、
その人のリアルが加わるのである。
「エレベーターに閉じ込められたぞ、
困った、どうしよう、
緊急ボタンを押して会社に電話だ。
あとは待つしかないなあ」
までは一般的な反応だが、
それ以外は人によって全然違うはずである。
つまり、
ストーリー(行動や反応、その結果)は、
人によって異なり、
かつ一般的な範疇がある。
これがリアリティの構造である。
特殊な人の特殊なリアリティは意味がない。
それはその人にしか分からないからだ。
他の人にもわかる一般性(わかる)と、
その人独自の特殊性(面白い)が同時に存在して、
初めてストーリーのリアリティになるのである。
そして、その人の独自の面白さが、
オリジナリティになるわけだ。
「ゴジラが街にやって来るのを退治する」
というログラインから、
無限のオリジナルのストーリーが書けるのは、
キャラクターによるのである。
では、
そういったオリジナルの面白い人間像は、
どうやったら出来るのだろうか。
続きます。
2018年03月26日
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