2018年03月30日

周りを見ているかいないか2

ということで応用してみる。

まず最初に考えるべきことは、
「その登場人物の性を逆転できるか」だ。


男だと勝手に想定していた人物を、女に変えてみよう。
女だと勝手に想定していた人物を、女に変えてみよう。

何が変わるだろう。

自分の偏見をあぶり出すことができる。


少女だから守らねばならない、というストーリーになっていたり、
わがままな女かいたり、
論理的で頑固な男がいたり、
世界の支配者たる男がいたりする。
サポート役が女で主役が男になっていたりする。
男には人格があって、女には人格がなかったりする。

それらをあぶり出してみるには、
男女逆転するのが、
手っ取り早いやり方だ。

で。

空間認識のまずさ、
周りが見えていない、という欠点を持つキャラクターがいたとしよう。

それを女にしてみると、
まあ女だからこうなるわな、と欠点を覆い隠せる。
それを男にしてみると、
男のくせに周りが見えていないのかよ、
とより欠点を強調できるというわけだ。

これはたとえば「悪い男」を創作していくときに使えるテクニックである。
周りが見えなくなる欠点を、
女のように持つと良いのだ。

逆も同様で、
男の欠点、感情に乏しく周囲の感情に鈍感である、
というのを女に持たせてみると良いのだ。


男女差は個人差に覆されるときもあるし、
個人差が男女差の範囲内におさまるときもある。
それは設定次第だから、
いかようにもリアリティあるように作れば良いのである。
(やってはいけないことは、
あまりにもティピカルな、つまらない人間像だろう)

男なのに嫉妬深い。
女なのに学歴コンプレックス。
男なのに同調圧力が強すぎる。
女なのに色々無頓着。
異性の欠点を持つと、それは更に強調を行うことが出来るわけだ。

あとは、男女はこういうことがあるよな、
というあなたの慧眼しだいである。

ここまでくると、
同性愛とかも書けるようになるかもしれない。
別に異性を愛するのではなく、
その人を愛するのだと思えば、
ストーリー上は可能だろう。

肉体関係のことを考えると実感が伴いすぎて気持ち悪いが、
プラトニックならなんとかなると思うよ。
肉体と思考を分けられるなら、
そういう場面も書けるかも知れない。


色々応用が利く考え方かと思う。
参考にされたい。
posted by おおおかとしひこ at 13:13| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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