すでに頭の中にあるストーリーを、
一気に書き切ることをしてみよう。
プロットの形式は大抵の場合あらすじ形式だが、
「全部入りプロット」の形式では、
セリフを書いたりしてもよい。
とにかく思うものを全部ぶち込んだものを、
一度全部吐き出してみる、
ということをやったほうがよい。
ストーリーを書くことの動機のひとつとして、
「思うものを表現したい」ということがあるけれど、
初心者の場合、
「内側にあるものをぶちまける」だけで、
気持ちよくなってしまってそれで終わりになることが多い。
つまり、単なる押し付けのオナニーなんだよね。
なので一旦全部ぶちまけることを、
執筆前に全部やる、というのがこの段階だ。
つまり賢者モードになるための、
まず最初の爆発をするのである。
昨日8300字かけて書いたものは、
実はミッドポイントまでであった。
つまり僕の今のマグマは、16000字程度ある事になる。
残り後半分のマグマを貯めたら、
一気に書いてみようと考えている。
賢者になると、
全てがすっきりと見渡せるようになる。
落ち着きと理性を取り戻すわけだ。
無理と無駄と無茶があるかどうか、
一度書いてみてわかったところもあるはずだ。
そうすると、さらにそのストーリーを磨いて、
よりよいものにしていこうという、
よい循環が回り始める。
すぐにここで結論を出さずに一旦はぐらかそうとか、
ここは貯めずにざくっといったほうが荒々しくて良いとか、
室内と屋外で場所を変えていこうとか、時間帯や季節のこととか、
「どうすればこのストーリーをよりよく見せていけるか」
という余裕が出てくるものである。
マグマを貯めることはとても大事だ。
それは創作者のモチベーションそのものである。
しかしそれをうまくコントロールするのもまた、
創作者の技術というものだ。
溜まりすぎたマグマは、
爆発するだけで楽しくなってしまい、
客観性を欠くだろう。
一人パーティの後片付けほど、
虚しいものはない。
そうならないように、客の前に出す前に、
自分のマグマとはどのようなものなのか、
一度大爆発させて、
客観的に全体を眺めてみると良いのである。
人間というのは不思議なもので、
全体が見えた途端、
「全体を意識した部分」の振る舞いができるようになる。
マグマが溜まっているだけのときは、
単なる欲求不満で、
まだ全体を見る余裕がないものだ。
全部入りプロットを書くこと。
文章形式に限るとしよう。
(絵やイラストをつけてもいいのだが、
文章だけで書き切るトレーニングも兼ねている)
一度全体を大爆発させたまえ。
真の創作は、それをどうやって最終形に、
見せ方も含めて収めていくか、
という、
冷静と情熱の間を行き来することで、
完成して行く。
2018年04月02日
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