2018年04月25日

疑問が出たら解消しよう

わかりやすい話を書くコツ。


話を書くときに、
「あれ? あれはどうなってるんだ?」
と、焦点以外が気になることがある。

あれのあれは今どうなってるんだっけとか、
あれのそれはどういう原理なんだっけとか。

そういうものが気になったら、
それについて言及した方が良い。

それは、観客も同じ疑問を持つだろうからだ。


あなたが誘導したい焦点があったとしても、
他に気になるところがあったとしたら、
集中できないのである。

だから集中出来ないその原因を、
潰しておくことは肝心だ。


「今日は泊まれるの」
「あれ?門限は?」
「涼子の家に泊まるって言ってきちゃった」

という定番の会話は、
焦点=これからのセックスに誘導するための、
疑問点潰しである。


これくらい分かりやすい例なら分かるのだが、
自分で書いているときはなかなか気付けないものだ。

自分の見てる景色を伝える、
という一方的な押し付けだとそうなってしまう。

受け手が受けているストーリー進行、
という立場でものを書かないと、
ああ、それは分かった、
あれ?でもあれはどうなってるの?
という疑問を抱きにくい。


これが上手な人は、説明がうまい。

ついつい中に入っていくように焦点を誘導できるわけだ。

心配事を大きいものから潰していく。
そうすると、今の焦点に集中できるわけである。


一方、わざと気になる所を作っておき、
それをペンディングしておくと、
「あれのあれはどうなったんだ」
と気になったまま、
焦点を気にしながらみることになる。

それは「引っ張り」ということになるわけだ。



気になるところは潰して、
焦点へ100%誘導するのか。
気になるところを20残して、
焦点を80で続けるのか。

そういうコントロールをするのが、
文章というものだ。
posted by おおおかとしひこ at 14:20| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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