わかりやすい話を書くコツ。
話を書くときに、
「あれ? あれはどうなってるんだ?」
と、焦点以外が気になることがある。
あれのあれは今どうなってるんだっけとか、
あれのそれはどういう原理なんだっけとか。
そういうものが気になったら、
それについて言及した方が良い。
それは、観客も同じ疑問を持つだろうからだ。
あなたが誘導したい焦点があったとしても、
他に気になるところがあったとしたら、
集中できないのである。
だから集中出来ないその原因を、
潰しておくことは肝心だ。
「今日は泊まれるの」
「あれ?門限は?」
「涼子の家に泊まるって言ってきちゃった」
という定番の会話は、
焦点=これからのセックスに誘導するための、
疑問点潰しである。
これくらい分かりやすい例なら分かるのだが、
自分で書いているときはなかなか気付けないものだ。
自分の見てる景色を伝える、
という一方的な押し付けだとそうなってしまう。
受け手が受けているストーリー進行、
という立場でものを書かないと、
ああ、それは分かった、
あれ?でもあれはどうなってるの?
という疑問を抱きにくい。
これが上手な人は、説明がうまい。
ついつい中に入っていくように焦点を誘導できるわけだ。
心配事を大きいものから潰していく。
そうすると、今の焦点に集中できるわけである。
一方、わざと気になる所を作っておき、
それをペンディングしておくと、
「あれのあれはどうなったんだ」
と気になったまま、
焦点を気にしながらみることになる。
それは「引っ張り」ということになるわけだ。
気になるところは潰して、
焦点へ100%誘導するのか。
気になるところを20残して、
焦点を80で続けるのか。
そういうコントロールをするのが、
文章というものだ。
2018年04月25日
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