2018年05月12日

思いもよらない言葉が出てくる

書き続けていると、
どこかで自動書記状態になって、
言葉が溢れてくることがある。

自分はこんな言葉を持っていたんだ、
と自分で驚いたりする。

それはどこから出てくるのだろうか。


僕は、実はそれ以前の原稿から出てくるんじゃないかと思っている。

自動書記状態は最高の憑依状態で、
新しい言葉、
熱のある言葉、
天地をひっくり返す言葉が出てくることがあり、
自分の実力以上が出る瞬間だ。

毎日これだったらいいのに、と思うんだけど、
全くそう都合よくは行かない。


で、どうやったらこのゾーンに入れるのかというと、
何もせずにぼーっと待っててもならない、
というのが僕の経験則なのだ。

このハイに来るためには、
多分決まった何千か何万字を書くことが、
条件なんじゃないか、
と今のところ僕は考えている。


無から有は生まれない。
白紙にいきなり雷が落ちて、
生命が生まれることはない。

ゾーンに入るのは、
それまで書いて来た何千字かが必要で、
それが栄養になるんじゃないか、
というのが僕の仮説。

言葉を尽くして尽くしてそれまで書き綴り、
ああもう書くことがなくなった、
という時に、
突如それまでの言葉が有機的に繋がり始めて、
新しい言葉を生むのではないか、
というのが僕の経験的な法則だ。


だから、とにかくコツコツ書けばいい、
というのが当たり前の結論になる。

僕は今、一日3000から5000字を毎日書いていて、
そろそろ三週間になる。
うち1日だけ休んだ。

で、それくらいやって、
ようやく、いきなりゾーンに入った。
神がかり的なテンションで、
それまでに計画されていたすべての計画以上の原稿をものにした。

ちょうどミッドポイントの、これまでの最大のヤマだったから、
最も緊張が高まっていたこともある。
その前のターニングポイントが劇的で、
それはプロットになかったものだった。

途中で思いつき、そこに向けてうまくはまるように、
周到にアドリブで準備して来た感じだった。

こういう導火線があって、
初めてゾーンはあるんじゃないかなあ。



天から降って来るんじゃない。
それまでの積み上げが、花を咲かせる。
自動書記状態は、そういうことなんじゃないかと思う。

これを超えるゾーンを、真のクライマックスに持ってきたいが、
もう倍書く必要があるかも知れない。

ピークに体を持っていく、
アスリートみたいだなあ。
posted by おおおかとしひこ at 11:59| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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