という現象がまれによくある。
頑張ってリライトしたものの、
前の方が良かったな、と考え直し、
元に戻すことは、
割とよくあることだ。
しかしそれは間違っているかもしれない。
リライトというのは、
まず現在の原稿を、「Aである」と客観的に評価することから始める。
これを、「Bである状態にしよう」と、
言葉にすることをしたほうがよい。
これらはなるべく本質をズバリと突いた言葉が望ましい。
「明るい」から「暗く」しようとか、
「御都合主義である」を「自然に起きたようにする」とか、
「魅力が足りない」から「〇〇という魅力を足そう」とかだ。
で。
前の原稿は、Aに関して80点取れているとしよう。
新しく直したBが60点だとする。
直したけどイマイチだな、
と思うあなたの判断は、
AとBの優劣ではなく、
80と60を比べている可能性がある、
というのが本題だ。
AとかBとかを方向性、
点数を出来だと考える。
あなたのリライトは、
A80をA100にすることなのか、
A80をB100にすることなのか、
ということだ。
リライトは大抵完成度が低い。
60点でも取れれば御の字だ。
次回、次次回のリライトで点数を上げていくのだ。
だから、80と60を比べるべきではない。
ABを100の状態と想像して、
AかBかの、方針を決めるべきだ。
そんなのやってみないと分からないよ、
というならば、やってみればよい。
A100、B100になるまで、
じっくりやればよい。
そのうち、
60程度でも判断できるようになってくる。
全力を一度出した経験がないと、
100を予測することは難しい。
(これが複数の人間が関わるプロジェクトでは、
ボトルネックになることが多い。
A100B100を両方作って見せないと、
分からないなどとよく言われる。
広告において顕著だ。
だから広告はカネと時間がかかるんだぜ?
ああ、Bでよいです、と60の状態で判断できれば、
料金は半額にしてもいいくらいだ)
リライトは、
AかBかCかを迷うものであるべきで、
完成度で判断するべきものではない。
完成度を上げることは、
もっとも最後の作業であるべきだ。
ミクロン単位まで詰めたのを、
メートル単位でひっくり返していては、
出来上がるものも出来上がらない。
でも再読すると、
ミクロン単位が気になっちゃうんだよね。
だから、
「ミクロン単位で読まない」
「方向性で読む」
という、
リライト時特有の読み方を、
あなたはマスターしなければならないのである。
2018年06月21日
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