2018年06月29日

【薙刀式】指は5本だけど、言語は5基準で作られてないよね

5母音ぐらいの原始的なところまで下りると、
5本指基準のことがあるかも知れないが、
その他は10や5を基準に作られていない。

じゃあ口や喉の構造に依存している?
そうでもない。
脳の構造には依存しているかも知れない。

それをタイピングで打とうなんて、
土台無理があるよね。


VNニコラなんてのを思いつき、
久しぶりにニコラを触ってみた。

ぱぴぷぺぽの押し込み方が酷いなと感じた。
半濁音を小指シフトにしたほうが、
よほど良いと思った。

それはやはり、
現行のキーボードに無理矢理音韻を押し込むとしたら、
ということでしかないと、
改めて感じた次第。


拗音は3つ。
濁音は全てにない。
半濁音はぱ行しかない。
小書きがある。
わ行はちょっと足りない。
ぁぃぅぇぉで外来音を作ったりする。

日本語は、
キーボードの規則性から比べれば、
実に不規則な構造をしている。

そもそものピアノのキーボードは、
12律音階で音を規則的に分解したものだ。
その根拠は倍音だ。
(高校物理でも習う、周波数が整数倍になってるやつだね。
これらは増幅しあう。だから和音は響く。
ピタゴラス教団では奥義扱いだったそうな。
世界の中に神の規則性を見つけたという意味で)

日本語の文字や音韻構造とは、
これとなんの関係もない。

80年代のトロン計画が頓挫しなければ、
今頃日本語の音韻構造に合った配列やキーボードが存在し、
IT大国になってたかも知れないが、
我々はそのような世界線を生きていない。

自作キーボードには興味があるが、
それは3×10の基本構造から変えるべきなのではないか?



薙刀式は、
そのような複雑な日本語の音韻構造を、
キーボードの構造にあまりとらわれずに、
打ちやすく考えたものだと僕は考えている。


上の例を見れば、

拗音は3つ。→拗音同時押し
濁音は全てにない。→人差し指の濁音同時押し
半濁音はぱ行しかない。→人差し指の半濁音小書き同時押し
小書きがある。→人差し指の半濁音小書き同時押し
わ行はちょっと足りない。
ぁぃぅぇぉで外来音を作ったりする。→外来音同時押し

のように、全て同時押しで解決してしまっている。

そんなにうまいこといくのか、
って普通は思うんだけど、
排他的配置が絶妙で、
どの同時押しをしても一意に決まる、
という面白い構造になっている。

これは他の配列にはない、
薙刀式だけの特徴だと考える。
(濁音だけだと、TRON配列、小梅、蜂蜜小梅にあるが)


だから、
この排他的配置と同時押しのおかげで、
キーボードの構造をあまり気にせずに音を置ける。
(排他的でならなければならない、
という制約条件はあるものの)

僕はやっぱりブラインドタッチ弱者で、
同時押しするなら人差し指が楽だし、
TYを打ちたくないし、
QPも打ちたくないし、
小指外も打ちたくない。
数字段も苦手だ。

ニコラ配列のQP@の句読点配置は、
僕には狂気の沙汰に見える。
あんなとこスラスラ打てねえよ。
カギカッコも遠いと思った。


日本語の音韻構造と、
キーボードの構造は全然違う。
音韻構造に素直な入力法になるべきで、
キーボードに合わせた入力法になるべきではないと、
僕は思う。

そういう意味で、ニコラは古いなと感じてしまった。

勿論、それが手に馴染んだ人には自然なのかも知れないが、
まだフリックの方が音韻構造に自然な気が、
僕にはしてしまう。

親指シフターはこのへんのことをどう考えているのだろうか。
このあたりを不満に思い、
ニコラを改造し始めた人が、
飛鳥や蜂蜜小梅を作ったのかな。

他にも親指シフト機構は残して配列だけ変えた、
亜種的なものも沢山あるだろう。

親指ふたつでシフトするという物理機構は良いと思うが、
論理的な配列が、
日本語の音韻構造に合ってなかっただけだ、
ということだとすると、
飛鳥や蜂蜜小梅はどこまでうまいことやったのか、
ちょっと気にはなってきた。

しかし、
濁音、半濁音、拗音、濁拗音、半濁拗音、
小書き、外来音、
などに変化する清音を、
その変化法則に対応したキーに与えるのが、
一番わかりやすいんじゃないか。

よくある連接を鑑みて、
清濁同置と分置を併用したっていいような気もする。

親指の2キーでは賄いきれないように、
個人的には思う。
親指4シフトとか、だれかやってないのかな。
(そもそも最下段キーが足りないかも)

ErgoDoxとかで、
親指4シフトや6シフトの、
音韻構造にキーボード構造を合わせたような配列が、
理想なのかも知れない。

薙刀式がベストとは思っていない。
気に入らないところはちょいちょいある。

このキーボード構造ならこれが限界か、
というあたりにはきているとは思うけど、
日本語の音韻構造にベストか、
という点ではまだまだだと思う。


じゃあ理想は、と逆算して、
いつか自作するかもなあ、という夢をみた。
静電容量か20gとか10gとかがあるなら、
やってみてもいいかも。
そんなこと言ったら、IMEも作りたいけど。


親指シフトは、やっぱり古いと思った。
今やるなら薙刀式じゃないですかね。

予告通り、7月に入ったら薙刀式打鍵動画作りたいです。
posted by おおおかとしひこ at 18:24| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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