qwertyローマ字やJISカナのような、
配置がめちゃくちゃなやつは置いといて、
行段系ローマ字や親指シフト以降の、
合理的な配置の配列を使った時のことを考える。
結論から言うと、
ローマ字が6打/秒、カナが4打/秒くらいの差が出る。
これは僕の、カタナ式、薙刀式の最高記録の平均速度だ。
ローマ字がどのような配列であれ、
カナがどのような配列であれ、
打鍵数は原理上、1.7:1程度の開きが存在する。
ローマ字の方が倍近く打たないといけないわけだ。
しかし合理的なカナ入力をマスターしたからといって、
ローマ字と同等の打鍵速度を得ることは、
僕は出来ないと考えている。
よくある言説に、
「親指シフトをマスターすれば、ローマ字の1.7倍速くなる!」
なんてのがある。
同じ打/秒ならそういう計算だが、
実際のところ並ぶことはない、
というのが僕の考えだ。
何故なら、単純に、
ローマ字の方が使うキーが少ないからだ。
カナはどうやったって50キー使う。
(濁音や拗音やシフトをとりあえず考えない、乱暴な計算)
ローマ字は26キーしか使わない。
Qは使わないから25としよう。
使うキーは倍違う。
しかし運指ともなると倍では済まない。
あるキーからあるキーへの組み合わせは、
2×2の4倍複雑さが変わってくる。
ローマ字の方が、
4倍少ない組み合わせを、
1.7倍多く打鍵するということだ。
カナの方は4倍多い組み合わせを、
1/1.7=0.59倍少なく打鍵する。
勿論全ての組み合わせはなくて、
頻度が偏るため、単純にカナが4倍複雑とはいえない。
(実際カナ配列は複雑なシフト機構がある場合もあり、
複雑さを増やしている場合が多い)
で。
先の僕の記録でいうと、
両方ともタイプウェルの記録で、
タイムがほとんど変わらない。
人によって最高速は決まっている、という仮説があり、
そういう意味では僕の最高はこのへんかもしれない。
それで比較すると、
同じ仕事を同じ速度でこなすのに、
秒あたりの打鍵数が、
6:4=1.5倍楽になるわけだ。
単位で言うとワットに近い数字かなこれ。
(=仕事量/時間)
この辺が「楽」の数値化といったところか。
ダンスに例えれば、
テンポが6:4の二つのダンスの、
忙しさと楽さの違い程度に、
楽さが存在するわけだ。
親指シフターの言うところの、
「脳内ローマ字変換」なんてほんとはなくて、
単純に指が1.5倍忙しくなって、嫌だ、
ということを言っているんじゃないか?
(指を動かすのに脳から指示を出さなければならず、
その根拠は2ストロークで、と考えて、
ローマ字変換、と短絡しているのではないか?)
体を動かすテンポが下がれば、
同じことをやるにしても、
じっくり考えたり、他のことまで目端が効く余裕が生まれるはず。
その余剰思考分が、
カナ入力に変えた時に得られるメリットかも知れない。
つまり極論すると、
カナ入力のほうがローマ字に比べて、
1.5倍思考を使える。
これが、カナ入力から見て、
「ローマ字入力は脳内常駐ソフトがいる」
という感覚の正体じゃないかな。
カナ入力のほうが、ローマ字に比べて、
楽で、思考にソースを使える。
合理的なカナ配列をマスターした人は、
尽く同じことを言う。
それはごく単純に、体の忙しさの差かも知れない。
(実際はカナ配列はシフト機構を使わないといけないから、
ロールオーバー一辺倒ですむローマ字よりも、
思考部分を使っている可能性がある)
この6:4というのは僕の例だ。
タイパー的にはそんなに速くないが、
実用では十分な速さだと思う。
他の人のデータも知りたいところ。
2018年07月21日
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