どれだけキャラクター設定を練ったって、
どれだけ魅力的な世界を創造したって、
ストーリーにはならない。
ストーリーには始まりが必要だ。
それは大局的な何かではない。
「主人公に起こったことで、
主人公が陥るシチュエーション」から始まるのだ。
戦争のような大きなものだとしても、
主人公が何に巻き込まれるかで変わってくる。
アムロはたまたまテスト中のガンダムに乗り込んだ。
このシチュエーションがなければ、
ガンダムというストーリーは始まらなかった。
このような、主人公が大局的な何かに関わり、
以後それの責任を取っているうちに、
より大きなストーリーのうねりの中に入っていくようにすると、
大きな話を作れる。
どんな大きな話でも、
最初の一点は、個人の小さな出来事であることに注意せよ。
人が一人やる程度のことが、
どんどん大きなことになっていくようにせよ。
それが平凡なことでは、ストーリーの入り口は失敗する。
「普通じゃない、何か変な、ステキな、変わった、
シチュエーション」に出会うことだ。
ストーリーはどうやってできるのか、
いまだに僕もよく分からない。
色々考えているうちに出来上がる、
としか言いようがない。
でも核になるものは一つだけあって、
「主人公が最初に陥る、面白げなシチュエーション」
というのがそれだ。
ここで「おっ」と思わないと、
次がないんだよね。
どんなに魅力的なキャラクターを作ったって、
どんなに魅力的な世界観を作ったって、
この最初のシチュエーションが面白くないと、
ストーリーなんて作れないと思う。
逆に、
この最初の面白いシチュエーションさえあれば、
あとから魅力的なキャラクターや世界観を足していく、
ことすら可能だと思う。
すべては「最初のシチュエーション」に乗っけることが可能、
といっても過言ではないような気がする。
もっとも、
印象的な出だしが書けても、
最後まで成立させることはなかなかに難しく、
多くの人は挫折する。
しかし最後まで書くのは技術でなんとかなるような気がする。
最初の面白いシチュエーションだけは、
閃きという名の非技術のような気がする。
この夏に、
「面白い導入100」を考えてみてはどうだろう。
ストックしておくと、
あとあとここから使えるものを拾えるかもしれない。
どういう面白げな導入を考えることが出来るのか、
試しにやってみるのも一興だ。
2018年07月23日
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