脚本には減点ポイントと加点ポイントがあると思う。
どっちを狙ったほうがいいんだろう。
たとえば減点ポイントには、以下のようなものがよくある。
・伏線投げっぱなし
・主人公が一定しない
・打ち切り、エタり
・展開が雑
・メアリースー
・前振りが落ちと結びついていない
・落ちてない
・テーマがない、不明確
・無理や無駄がある
・なんでそうなってるのかが分からない
・感情移入ができない
・滑っている
・焦点があやふやで、何に夢中になればいいのかわからない
・印象に残るシーンがない
・矛盾がある
加点ポイントには、以下のようなものがある。
・斬新なアイデア
・魅力的なキャラ
・そそるシチュエーション
・鮮烈なシーン
・前のめりになるなにか
・深く傷つくなにか
・感銘を受けるなにか
・世界の見方を変えるなにか
・歴史に残るなにか
などなど。
減点ポイントは論理のこと、
加点ポイントは感情のことであることに、
注意されたい。
つまり、
前者は「出来ているか出来ていないか」
後者は「震えるか震えないか」
ということだ。
出来ていなくて心も震えないのは論外。
出来ていて震えるのが極上。
出来ているが震えないのは、わかるけど足りない…
震えるが出来てないのは、なんだよ糞。
ちなみに、僕が書いている脚本論は、
主に論理について書いている。
つまり僕の書いていることは、
「出来ているか出来ていないか」
について書き続けている。
これに従い、マスターしたとしても、
「震える脚本」が書けるようになるわけではない。
僕は、震えるか震えないかは、
才能の部分が大きいと考えているからだ。
才能は感情の迸りであるが、
出来てるか出来てないかは技術だ。
感情の迸りを技術で定着させるのが、
脚本理論だ。
どう感情をほとばしらせれば良いかを決めることは出来ない。
ときどき、勢いでガーッと書け、
みたいなことを言うのも、
感情のままに書いた方が論理を飛躍できるからである。
あとは技術的に穴埋めをしていくだけでいいからね。
感情に関する理論は、
せいぜいダイナミックレンジを広く取れとか、
なるべく異なる七色の感情でいろどれとか、
数値化されたことで語るしかできない。
そもそも斬新とは何か、
なんて理論はないよね。
斬新は才能。
破綻なき完璧さは技術。
加点は才能にされる。
減点は技術不足にされる。
減点が多いと加点でも振り切れない。
減点が少なくても、そもそも点を取ってないものは響かない。
両方必要。
2018年07月25日
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