2018年08月02日

注文を上手にすることができない

これが、「俺の思っていたものと違う」
と揉める最大の原因だ。

髪型でも、料理でも、
結婚生活でも、会社でも、
CMでも、映画でも。


注文するのが上手な人は、
相手が何を苦労してどう工夫しているか、
知らなければならない。

出来上がったものを見て、
「もうちょっとこうならないか」というのを禁止にすべきだ。

それは、
「工夫をないがしろにし、
そもそもそういう風に作ろうと思っていないものを、
全く違うものに改造しなければならない、
無駄と徒労」
を再生産し続け、
死者を生む。

相手の工夫や苦労が分かれば、
「こういう原理でこうしている」
がわかるはずで、
だとしたら、
「こういう原理でこうしてください」
と注文できるはずだ。

「私たちは素人だからプロに頼む」
と開き直る客は禁止だ。

プロに頼むからには、
プロが何をしているか知らないと、
特別なことをすることができない。


分からないなら分からないと堂々と言いなさい。
「私たちは素人だから分からないので、
教えてくれませんか」と頼む人には、
プロならきちんと教えてくれる。
なぜなら、
プロは自分の技を身につけるまで、
きちんと理論立ててきたからだ。

しかし何が分からないかを分からない人に、
教えることは出来ない。



この齟齬が、今日も日本のどこかで起きていて、
問題の当事者同士が、
「そこを分かってなかったのか」
と話し合って気づくこともなく、
日々揉めている。

この不毛が、日本のものづくりの衰退の、
最大の原因だと僕は考える。



昨日、親指シフトキーボードの店長さんと長話をして、
日本のものづくりの話になった。
「数が出ないからメーカーとしては作れない」
という話は、
「社員を食わせなきゃいけない」
ということと一致していると思った。

僕は注文の中に、
「社員を食わせなきゃならないので、
最低限の儲けを○○○だけお願いします」
というパターンがあってもいいと思う。

互いに忖度しあってるから無限地獄やってんだよ。

ぶっちゃけてオーダーしないと、
こっちもぶっちゃけて作れない。
予算は全然ないんだ。


(先日見たツイートに、
ネットフリックスの年間予算が、
日本の全民放の全ドラマ予算の10倍以上、
というのを見て、ちょっと絶望的なのだが…)
posted by おおおかとしひこ at 12:41| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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