2018年08月16日

振り向くな、すすめ

とにかく執筆を止めないことだ。

「書いた部分を直したいな」って思うときは、
前に進むのが辛い時で、
逃避行動の可能性が高い。


だから、
直したい部分が出てきたら、
「ここはこういう風に直すとする」
と原稿の上や下に書いておこう。

僕は縦書きかつ手書きなので、
「横書きで直しメモ」を直接かきいれる。


リライトの段階になるとわかるけど、
実はそこを部分的に直したって焼け石に水で、
もっと大きな部分を直したほうがいい、
ってことがまれによくあるのだ。


書き進めることが出来ないのは、
「このあたりがあんまり出来が良くない」
って直感で分かっているからではないか。

しかしそこの出来はあとで直せる。
もっと大きな構造が出来てからでいい。

もしあとあと「あそこで伏線を張るべきだった」
と思いついたとしても、
戻って書き直さなくていい。
縦書きの文章に横書きでそれをメモして、
とにかく先に進むことだ。

どうせそこは部分でなくてブロックごと直す。



停滞は挫折の半歩手前。
逃避行動が挫折を生む。

まずはストーリーを前に進めてしまうこと。
そのうち乗ってくる。
乗ってくる部分まで、
進めてしまえ。

乗って書ければ、
「乗ってかける感じ」を思い出せるから、
あとあと「その感じ」になるように直せば良い。

乗ってもいない部分を、
今乗ってないのに、
乗ってるように書けるわけがない。

先に乗りを思い出すほうが肝心で、
しかし執筆は「順番に書かなきゃいけない」から、
先にそこへ行ってしまえ。
最悪飛ばしてもいいかもだ。


執筆は突貫工事だ。

あとで直そう。
そうじゃないと、ほとんど最後まで書くことは無理だろう。

ほとんどの人は締め切りの力を借りて、
突貫工事でラストあたりパニックで納品する。

そんなものが「良く練られた完璧なストーリー」
になるわけではないではないか。

まず突貫工事。最後まで穴を通せ。
それから直してスコアをあげていく。

突貫なんだから、戻ってはいけない。
メモだけ残して振り返らずにすすめ。
そのスピード感が本編のスピード感になる。

行きつ戻りつして書いたものは、だるい物語になるだろう。
posted by おおおかとしひこ at 12:42| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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