2018年08月26日

【親指シフト】「脳内ローマ字変換」説を体感で知る

今複数のカナ配列を行き来している。

勿論薙刀式がメインだけれど、
隣の芝は青いのかどうかを確かめたいこともあるし、
僕の知らない指の合理を体験したいというのもある。
薙刀式に取り入れられるだろうか、という助平心もある。

で、配列を切り替えたときに見られる現象について。
いわゆる「脳内ローマ字変換」がどのようなものか、
体感でわかってきた。


具体的には今、
薙刀式、親指シフト(ニコラ)、新下駄を毎日触っている。

薙刀式は1200字(変換後)/10分ペース、
親指シフトは1秒1打、
新下駄は2秒1打くらいかな。

薙刀式の速度が頭打ちになってきたので、
新しい血を入れたいと無意識が思っているのかもしれない。



で、複数の配列を切り替えると、
面白い現象が見られる。


しばらく打っていると消失するので、
人間の適応の過渡期に現れる感覚と推測される。


親指シフトに切り替えた時は、

「う、んに小指の重心を置いて、
同手シフトでシフト文字、異手で濁音だな」

という意識がしばらくある。

新下駄に切り替えた時は、

「人差し指がう、んだな。
中指と薬指がシフトで、アルペジオを意識するぞ。
左上が、は、に、だったな。
拗音は右上段と左のマトリクスか」

なんて意識がしばらくある。

薙刀式に切り替えた時は、

「ある、ない、するがここで、
濁音は人差し指同時押し、拗音も同時押しだな。
言葉を一筆書きするように。
そうそう、TYで候補選択、エンターはVMだったわ」

なんて意識がしばらくある。

つまり、
それぞれの配列の特徴を、
頭の中でなんとなく思い浮かべながら、
実際に指を動かしていくことになる。


たとえば車に乗っていて、
自転車に乗り換えたとしよう。

そうすると、

「漕ぐ時は重心に気をつけよう。
ブレーキは右が前輪だな。
曲がる時は濡れたマンホールとかで滑らないように。
あと歩行者や段差や車に注意だな」

と意識を切り替えるだろう。

そんな感覚。

で、しばらく触っていると、
そのような「注意意識」は消失して、
道具と自分だけがその空間にいるようになる。


ところで。

Qwertyローマ字に切り替えると。

「そうだ、子音と母音に分けなきゃな。
んは2回だっけ。yで拗音で、子音二回で撥音だな。
ーは右上で遠いなあ」

なんてことを意識するようになる。

この注意意識こそが、
親指シフターのいう、
「ローマ字は脳内ローマ字変換が必要で面倒」
の正体じゃないか。


親指シフトで無意識レベルまで打てるようになったあと、
ローマ字に切り替えると、
しばらくこの意識がずっとある。

小一時間も打てばそれは消失して無意識になるが、
そこまで我慢する人がいないだけのことでは?


逆にローマ字で無意識に打てる人が、
親指シフトに切り替えた瞬間は、
「同手シフトと異手シフトの意識切り替えが面倒で、
小指の位置を意識しないといけない」
と愚痴を言うのではないだろうか?


で、どちらも、
「時間が経てば慣れて無意識になる」
と反論するのではないだろうか?


「脳内ローマ字変換」の論争は、
どちらも無意識レベルに詰めていない人が、
互いに配列を切り替えて起こる現象を、
理解していないことから来る、
誤解でしかないのではないか?


外国に行った時、
「カバンをぼーっと置いてはいけない」
という意識を常に持たないといけないのは、
日本人にはとても面倒だが、
何日かすると慣れて来る。

何日かしないうちに「だから外国は」、
ブリブリ文句を言っているのが、
親指シフターの「脳内ローマ字変換」ではないだろうか。


どんなものにせよ、
配列を切り替えた直後には、
そんな意識がしばらくあるんだよね。

消失するまでやりこんでいないだけだと思う。


じゃあQwertyローマ字は免罪されるかって?
打鍵数という圧倒的な罪があると思う。
スピードはロールオーバーでかわせたとしても、
疲労はどうしようもない。

また指の使用頻度分布は異常で、
大量使用は指を壊す恐れが高い。
僕はこれで何万字も書くことは断る。

(親指シフトはこれよりは改善させてはいるものの、
問題はたくさんある)



ああ、色々やってみるとわかることも沢山あるなあ。

みんな試しにやってみればいいのに。



エンターとBSが遠い配列は、
僕はどれも勘弁してほしいね。
薙刀式はそこが楽でしょうがない。

入力して、変換して、確定して、戻って修正して、
までが入力だと僕は思うので。

(新下駄、親指シフトの小指外BSは悪くないけど、
小指伸ばしが僕にはつらい。
消しゴムを小指で操っているようでなんか心許ないし。
エンターの位置が正式に決まっていないのも、
配列としては不備だと思う。
まあ薙刀式と同じにしてしまえばよいのだが)
posted by おおおかとしひこ at 17:20| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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