2018年09月09日

キーボードを変えよう

脚本論にて書いておく。

これだけは100万回でもいう価値がある。
万年筆やペン先に拘らない作家はいない。
絵筆に拘らない画家はいない。
タッチに拘らないピアニストはいない。

デジタルだからどうでもいいって?
ペンタブに拘らない絵師はいないぞ。
文字書きの癖に、キーボードが屁ってどういうことだ?

世間は知らないのさ。
別売りのいいキーボードがあるってね。
(しかもほぼ通販しかない)


大型電気店のキーボード売り場に行ってみよう。
そこに、
エレコムのプレミアムメンブレンか、
バッファローの「物作りにこだわる人のキーボード」が置いてあったら、
触ってみるといい。

いつもの普通のキーボードより、
ちょっといい感じだと思うはずだ。

「キータッチで書き心地が変わる」。
これだけをまずは体験してほしい。

ボールペンだって、サラサラ書ける奴の方がいいだろ?
キーボードも同じ。


ただ、「どういうものがサラサラ書けるのか」について、
知識が出回っていないだけのこと。
勿論これはそれを軽くまとめるための原稿なので、
あとあと出てくる。


その場でそのキーボードが気に入れば、
買って使ってもいい。
数千円だからたいした投資じゃない。
焼肉一回行く程度だ。

ただし両方ともモバイルには適さない大きさなので、
家づかいや会社づかい限定だね。
でも座って打つにはぴったりだろう。



さて、キーボードには、
据え置き型とモバイル型がある。

できればモバイルで、しかも据え置きにも使える奴。
それがベストのはずだ。
だけどなかなかそううまくいかない。

よくすれば重く大きくなるし、
軽く小さくすればへぼく狭くなる。

(結局面倒だからカフェではスマホで書く人もいるくらいだ)


まずあなたは何を望むのか?
じっくり決めた場所でじっくり打つのか?
どこででも書きたいのか?
それを決めなければいけない。

キーボード売り場で考えるとき、
それをまず考えるべきだ。


家で据え置きならテンキー有無はオプションだ。
作家ならテンキー無しで十分だろう。
会社でエクセル用ならテンキー有かもだ。
全ての用途に使えるキーボードはない。
全ては一長一短だ。

あなたのボールペンもそうだろう?
書きやすいけど重いとか、
軽いけどすぐ切れるとか、
長所と短所をわかって、なおかつ長所を生かしたいから、
それを買ったのだろう?
それと同じだ。


僕は、
どこででも書きたい、かつテンキーはいらない、
ということを最優先した。

その中で高いレベルで完成しているのが、
バッファローのBSKBB22だ。
今でも時々使う。出張にはこれが軽くて便利。
でも長文、たとえば一万字を書くのはしんどいね。

なんでだろう。


サラサラ書けるというのはどういうことだろう。
キーが打ちやすいってことだ。
打ちやすいってどういうことか。
それは、キーが軽いかどうかなんだ。


キーの下には「軸」と呼ばれるスイッチがある。
これがオンになればキーが入ったとなる電子回路だ。
電子回路だけだと柔らかさが出ないので、
バネ(やそれに類する反発機構。ゴムクッションなど)が入っていて、
この軽さ重さ、指に吸い付く感じが、
キーの軽さを決定づけている。


安価で大型店でも手に入るキーボードは、
メンブレンかパンタグラフという軸を使っている。
(メンブレンが大抵キートップが高いやつで、
パンタグラフがキートップがノートのように平らなものだ。
しかしメンブレンかパンタグラフかは、
キートップを外してみないと分からない)

安いのが特徴だけどキーは重い。
55から65gだと言われている。

その中でも上にあげたものは、
キーが軽くなるように微調整が入っている。
その分値段がちょっと張る。


軽ければ軽いほどいいと思うんだけれど、
軽くする方が金がかかる。
これは、キーボード選びで一番覚えるべきポイントかも知れない。

あとは、
メカニカルスイッチ、静電容量方式を調べるといい。
メカニカルスイッチは45g前後だし、
静電容量は45、30がある。
問題は、これらのキーボードが店頭にはほとんど置いてなくて、
通販に頼ってしまうことだ。

ヨドバシの大きめの所には、
「高級キーボード」と称して、
これらが触れるコーナーがあることもある。
価格は1万を切ることはなく、相場は2万前後。
わざわざ買う?とほとんどの人は思うだろう。

でもわざわざ買うべきだ。
サラサラ書けるからね。

サラサラ書きたくないなら買わなくてもいい。
サラサラ書きたいなら諭吉3枚用意しとけ。
キーボードは、ボールペンじゃなくて万年筆だ。
スイッチ機構の数だけボールペンが刺さってる、
と考えれば価格差は納得いくかもだ。
(一番多くて109キーくらい。
500円のボールペンが109本刺さってると考えれば安いもんさ)

メカニカル赤軸のマジェスタッチ、
静電容量方式のhhkbやリアルフォースあたりが、
このあたりの定番だ。

ロジクールあたりに寄り道するくらいなら、
最初からゴールを知っておいたほうがいい。
それくらい、これらのキーボードはいい。



さて。

それより上の世界がある。

リアフォ最高、hhkb最高なんて言ってる人はとても多いけど、
彼らはその先を知らない。

gateron白軸搭載のキーボードや、
静電容量35gのNiZがある。

これらはアマゾンでしか買えない。
期待と違っても返品できないし、修理もないし、
日本製ですらない。
でも僕は、買うべきだと思う。

35gのキー荷重。モバイル。

それだけで買う価値のある筆記用具だ。



キーボードを変えよう。
それだけで書き心地が変わってくる。

PC離れの原因は、
キーボードよりタッチスクリーンが楽だからだ。

高級キーボードを手に入れると、
その楽が逆転する。
なんせサラサラ書けるからね。


MacのMagic Keyboardは悪くない。
デザインも機能性もいい。
でもそれよりhhkbの方が、圧倒的に書きやすくなる。
で、それよりNiZの方が上だと僕は思う。


目的はサラサラ書くことだけだ。


サラサラ書けるキーボードを見に、まずは大型量販店へ。
次に秋葉原のツクモキーボード館へ。
高級キーボードを買い、
その感触の差を理解できるだけキーボードのことがわかってきたら、
ようやく通販に手を出してもいいかもだ。


人は分からないものには手を出しづらい。
まずは触るために店に行こう。


僕はノートパソコンは買わない。
あの糞キーボードは不要だ。
キーボードは別の、最高のものを使う。
だからタブレットか、デスクトップ(キーボード不要)を買う。

世の中には、ノートパソコンの上に高級キーボードを置いて使う、
「尊師スタイル」も存在する。

本体は本体。
手に触れるものは手に触れるもの。

役割は分けて考え、あなたの手に合うものを探しに旅に出るとよい。




hhkbはいっときの僕の主力武器だったが、
今は5番手くらいに下がった。
もっといい武器を手に入れたので。

つまり、僕の中には、hhkbよりいいキーボードが4つもある。


1 NiZ Plum 75: 35g、モバイル、BT。僕のベストキーボード。
2 マジックフォース40 gateron白軸モデル: 35g、40%キーボード。有線なのとうるさいのがたまに傷。
----超えられない壁-----
3 vortex core 赤軸: 45g。有線。2が完全上位互換。
4 バッファローBSKBB22: 55gぐらい。BT。本体が一番軽い。
5 hhkb BT/JP: 45g。BT。本体が重い。打鍵感は最高だが35gに勝てない。

3と5は、売るかもしれない。

このキーボード道楽に2年で計8万円程使った。
いい万年筆よりは安い。
プロの道具としても、安いコストだね。
posted by おおおかとしひこ at 14:57| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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