脚本論にて書いておく。
これだけは100万回でもいう価値がある。
万年筆やペン先に拘らない作家はいない。
絵筆に拘らない画家はいない。
タッチに拘らないピアニストはいない。
デジタルだからどうでもいいって?
ペンタブに拘らない絵師はいないぞ。
文字書きの癖に、キーボードが屁ってどういうことだ?
世間は知らないのさ。
別売りのいいキーボードがあるってね。
(しかもほぼ通販しかない)
大型電気店のキーボード売り場に行ってみよう。
そこに、
エレコムのプレミアムメンブレンか、
バッファローの「物作りにこだわる人のキーボード」が置いてあったら、
触ってみるといい。
いつもの普通のキーボードより、
ちょっといい感じだと思うはずだ。
「キータッチで書き心地が変わる」。
これだけをまずは体験してほしい。
ボールペンだって、サラサラ書ける奴の方がいいだろ?
キーボードも同じ。
ただ、「どういうものがサラサラ書けるのか」について、
知識が出回っていないだけのこと。
勿論これはそれを軽くまとめるための原稿なので、
あとあと出てくる。
その場でそのキーボードが気に入れば、
買って使ってもいい。
数千円だからたいした投資じゃない。
焼肉一回行く程度だ。
ただし両方ともモバイルには適さない大きさなので、
家づかいや会社づかい限定だね。
でも座って打つにはぴったりだろう。
さて、キーボードには、
据え置き型とモバイル型がある。
できればモバイルで、しかも据え置きにも使える奴。
それがベストのはずだ。
だけどなかなかそううまくいかない。
よくすれば重く大きくなるし、
軽く小さくすればへぼく狭くなる。
(結局面倒だからカフェではスマホで書く人もいるくらいだ)
まずあなたは何を望むのか?
じっくり決めた場所でじっくり打つのか?
どこででも書きたいのか?
それを決めなければいけない。
キーボード売り場で考えるとき、
それをまず考えるべきだ。
家で据え置きならテンキー有無はオプションだ。
作家ならテンキー無しで十分だろう。
会社でエクセル用ならテンキー有かもだ。
全ての用途に使えるキーボードはない。
全ては一長一短だ。
あなたのボールペンもそうだろう?
書きやすいけど重いとか、
軽いけどすぐ切れるとか、
長所と短所をわかって、なおかつ長所を生かしたいから、
それを買ったのだろう?
それと同じだ。
僕は、
どこででも書きたい、かつテンキーはいらない、
ということを最優先した。
その中で高いレベルで完成しているのが、
バッファローのBSKBB22だ。
今でも時々使う。出張にはこれが軽くて便利。
でも長文、たとえば一万字を書くのはしんどいね。
なんでだろう。
サラサラ書けるというのはどういうことだろう。
キーが打ちやすいってことだ。
打ちやすいってどういうことか。
それは、キーが軽いかどうかなんだ。
キーの下には「軸」と呼ばれるスイッチがある。
これがオンになればキーが入ったとなる電子回路だ。
電子回路だけだと柔らかさが出ないので、
バネ(やそれに類する反発機構。ゴムクッションなど)が入っていて、
この軽さ重さ、指に吸い付く感じが、
キーの軽さを決定づけている。
安価で大型店でも手に入るキーボードは、
メンブレンかパンタグラフという軸を使っている。
(メンブレンが大抵キートップが高いやつで、
パンタグラフがキートップがノートのように平らなものだ。
しかしメンブレンかパンタグラフかは、
キートップを外してみないと分からない)
安いのが特徴だけどキーは重い。
55から65gだと言われている。
その中でも上にあげたものは、
キーが軽くなるように微調整が入っている。
その分値段がちょっと張る。
軽ければ軽いほどいいと思うんだけれど、
軽くする方が金がかかる。
これは、キーボード選びで一番覚えるべきポイントかも知れない。
あとは、
メカニカルスイッチ、静電容量方式を調べるといい。
メカニカルスイッチは45g前後だし、
静電容量は45、30がある。
問題は、これらのキーボードが店頭にはほとんど置いてなくて、
通販に頼ってしまうことだ。
ヨドバシの大きめの所には、
「高級キーボード」と称して、
これらが触れるコーナーがあることもある。
価格は1万を切ることはなく、相場は2万前後。
わざわざ買う?とほとんどの人は思うだろう。
でもわざわざ買うべきだ。
サラサラ書けるからね。
サラサラ書きたくないなら買わなくてもいい。
サラサラ書きたいなら諭吉3枚用意しとけ。
キーボードは、ボールペンじゃなくて万年筆だ。
スイッチ機構の数だけボールペンが刺さってる、
と考えれば価格差は納得いくかもだ。
(一番多くて109キーくらい。
500円のボールペンが109本刺さってると考えれば安いもんさ)
メカニカル赤軸のマジェスタッチ、
静電容量方式のhhkbやリアルフォースあたりが、
このあたりの定番だ。
ロジクールあたりに寄り道するくらいなら、
最初からゴールを知っておいたほうがいい。
それくらい、これらのキーボードはいい。
さて。
それより上の世界がある。
リアフォ最高、hhkb最高なんて言ってる人はとても多いけど、
彼らはその先を知らない。
gateron白軸搭載のキーボードや、
静電容量35gのNiZがある。
これらはアマゾンでしか買えない。
期待と違っても返品できないし、修理もないし、
日本製ですらない。
でも僕は、買うべきだと思う。
35gのキー荷重。モバイル。
それだけで買う価値のある筆記用具だ。
キーボードを変えよう。
それだけで書き心地が変わってくる。
PC離れの原因は、
キーボードよりタッチスクリーンが楽だからだ。
高級キーボードを手に入れると、
その楽が逆転する。
なんせサラサラ書けるからね。
MacのMagic Keyboardは悪くない。
デザインも機能性もいい。
でもそれよりhhkbの方が、圧倒的に書きやすくなる。
で、それよりNiZの方が上だと僕は思う。
目的はサラサラ書くことだけだ。
サラサラ書けるキーボードを見に、まずは大型量販店へ。
次に秋葉原のツクモキーボード館へ。
高級キーボードを買い、
その感触の差を理解できるだけキーボードのことがわかってきたら、
ようやく通販に手を出してもいいかもだ。
人は分からないものには手を出しづらい。
まずは触るために店に行こう。
僕はノートパソコンは買わない。
あの糞キーボードは不要だ。
キーボードは別の、最高のものを使う。
だからタブレットか、デスクトップ(キーボード不要)を買う。
世の中には、ノートパソコンの上に高級キーボードを置いて使う、
「尊師スタイル」も存在する。
本体は本体。
手に触れるものは手に触れるもの。
役割は分けて考え、あなたの手に合うものを探しに旅に出るとよい。
hhkbはいっときの僕の主力武器だったが、
今は5番手くらいに下がった。
もっといい武器を手に入れたので。
つまり、僕の中には、hhkbよりいいキーボードが4つもある。
1 NiZ Plum 75: 35g、モバイル、BT。僕のベストキーボード。
2 マジックフォース40 gateron白軸モデル: 35g、40%キーボード。有線なのとうるさいのがたまに傷。
----超えられない壁-----
3 vortex core 赤軸: 45g。有線。2が完全上位互換。
4 バッファローBSKBB22: 55gぐらい。BT。本体が一番軽い。
5 hhkb BT/JP: 45g。BT。本体が重い。打鍵感は最高だが35gに勝てない。
3と5は、売るかもしれない。
このキーボード道楽に2年で計8万円程使った。
いい万年筆よりは安い。
プロの道具としても、安いコストだね。
2018年09月09日
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