2018年09月12日

【薙刀式】人はどこで配列検討を考えるのか

僕は小説を書き始めたことが大きい。

「Qwertyローマ字、効率悪すぎね?」
とどこかで思わないと、
「配列を変える選択肢がある」にたどり着かないと考える。


その時は一話6000字程度のものを、56話書いた。
それでも全てQwertyローマ字のサイトメソッドだった。

これで、おかしいなと思い始めたのだ。
みんなこれくらいの文字数は書いてるはずで、
なんで不満がないんだろうと。

「それしか知らない」というのもある。
でも、エンターとBSとカーソルとシフトが遠いのは、
無駄じゃね?
とずっと思っていた。
(SandS、変換無変換キーを何かにバインドする、
なんでアイデアに出会うのはもう少し先のこと)

そうか、みんなブラインドタッチだから不満がないんだ、
ブラインドタッチを覚えようと決意して、
しばらく頑張ってみた。

これが決定的に、「Qwertyローマ字糞」
と僕を判断させた。

最も使うAが左小指という最弱の指にあること。
ーがとんでもない場所にあること。
BSがさらにとんでもなく遠いこと。
ホームキーのFJをまったく使わないこと。
TYがよく使うのに異常に打ちにくいこと。
Pが右小指で打てないこと。(薬指で打っている)
de、waza、nu、kuとかの打ちづらさ。

整理してみるとこういう不満がぼくを直撃する。
タイピングのことについて調べたって、
配列自体に文句を言うのではなく、
この打ち方を無理にでもどう適応するか、
の工夫ばかりだった。

いやいやいや、
「このキーを押したらこのキーが出る」
なんてことは、ソフト的にフィルタ用意すれば一発でできるだろ、
なんでやらねえんだ?

Qwertyローマ字のブラインドタッチは糞だ。
そう感じたので、
僕はもっとスマートな方法があるはずだと考えた。


で、諸々省略して現在に至る。
そもそもの動機が小指が嫌だったので、
BSとカーソルとエンターとシフトが真ん中にあるものを探したけど、
なかったのでカタナ式を作った。
まずこの最初の部分は、
今でも薙刀式に受け継がれている。

ところが他の沢山の配列を見ても、
そういう発想の奴がないんだよね。
自作キーボードでも同様で、
カーソルが右下なのがとても多い。
真ん中にした方が楽なのになあ。
ホームポジション崩れないし。

僕にとって文字を打つことは、
ひらがなを打ち、変換し、文節決めて、漢字を決める、
までを指すのだが、
どうも世の中の配列さんたちは、
ひらがなを打つまでしか最適化しようとしてない印象を受ける。


予想だけれど、
みんな何十万字を書くことが目的ではないのではないだろうか。

その中でも飛鳥配列は、
作者が一日一万字書いていたので、
チャレンジする価値があると思った。
初めてのカナ配列にしては難易度が高すぎたし、
左薬指腱鞘炎があったので無理を感じた。
下駄配列は良かったけど、「ん」の位置が違うなあとずっと思ってた。

こうしてなんとか薙刀式を改良する日々になっている。


人はどこで配列検討を考えるのか。
不満がない限りは考えないだろう。

Qwertyローマ字と相性が良かった人は、
別になんの不満もないだろう。
僕は劇的に不満だった。
だからいまだに原稿は全て手書きだ。
それを全部あとでタイピングする。

二度手間だけれど、
僕の最初の言葉は手書きの方がすっと出る。
(ブログはフリックか薙刀式で書いている)

書き方を制限しない。
それは本来の人の自由のはずだ。

僕にとってはQwertyローマ字は自由を奪う重い手枷だった。
そういう若者も増えているだろうね。
フリックの楽さをしっちゃったものね。


しかし、フリックで長文はきつい。
1万字は相当にしんどい。

薙刀式なら半日で行ける範囲だ。
フリックならもっとかかると思う。
スマホで書くのは辛いだろうし。

僕は、5000字くらいが、
長文の境目だと定義している。
これを超えない限りにおいては、
Qwertyローマ字も大して苦ではないかも知れない。

つまり、
配列を変える必要条件は、
一日5000字以上生産する人かもだ。


もしあなたがそういう人で、
現在の入力方法に不満があるならば、
好きなようにアレンジしていくか
(DvorakJ、やまぶきR、Karabiner、かえうちなどで)、
誰かの作った配列を試してみるべきだと思う。

そういうガイドをちゃんと書きたいなあと思ってるけど、
色々後回しになってしまっている。


とりあえず僕が最初にやったことは、
FにAを、Jに「ん」を置いたこと。

水をかけてダメになったパンタグラフキーボードの、
キーをぽこっと外して、
パチパチはめ変えて、
エアで適当な文章を打って、変換操作して、間違えたら直して、
をやりながら、
配列変更の検討をしはじめた。

欲しいキーをマジックで書いて、
いらないと思ったら紙やすりで削って、
物理的に配列検討をしていた。
ブラインドタッチが出来なかったからね。

捨てるべきキーボードを偶然捨てなかったことで、
それが出来た。

そうやって配列道に入った人もいる、
という記録をしておく。

で、いよいよこなれてきたな、と思って、
DvorakJ(実質簡易プログラミング)をやりはじめた感じだ。



ローマ字方式は使用キー数が少ないから、試行錯誤しやすい。
もし思うことがあるのなら、真似してやってみてもいいと思うよ。

まさか自分がカナ配列のブラインドタッチをするするやる未来なんて、
小説はじめてひいひい言ってる自分は、
想像できてなかったと思う。


動機があれば、人はなんだってする。
僕の配列検討の動機は、現状が理想に足りてないことだった。

理想がない人は、配列は今のままでいいと思っているかも知れない。


ちなみに僕の理想は、手書きだ。
僕の、汚い字でフリーレイアウトの手書き入力が正しく入力されれば、
僕は薙刀式を捨てるだろうね。


俺はタイピングがそもそも嫌いなんだ。
配列作者の中では異端児かも知れない。

普段たくさん使ってるけど俺パソコン大嫌いだもん。、
目的のために仕方なく使ってるだけだもん。

字はたくさん書きたいんだけど、
タイピングは大嫌い。
薙刀式は、だからできるだけ楽をする配列です。
posted by おおおかとしひこ at 14:15| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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