2018年09月14日

「ストーリーのキャラ」を立てる

該当する専門用語がないので、
とりあえず「ストーリーのキャラ」
という言い方をすることにする。


「キャラを立てる」というのは、
普通はキャラクターに使われる言葉である。
キャラを立てるということは、何をすればよいのだろうか。

印象づけられればなんでもいいんだろうけど、
一番必要なことは、
「他と違って目立つ」
ということではないだろうか。
どんなに印象的でも、
似たようなものでは埋もれるからである。

今まであったようなキャラクター。
性格、過去、目的、技、特徴などなど、
似たようなものだと、
キャラが立っているとは言えない。
エッジが立つことも重要だけど、それ以上に、
「今まで見たことがない」ことが重要だろう。

いや、今までないキャラなんてすぐ作れる。
問題は、今までないキャラで、
かつ魅力的なキャラにしなければならないということだ。

で。
これは、すべてのことに言える。

なので、ストーリーの各要素について、
平凡でない、キャラの立った何かがあるといい、
ということを言おうとしている。

つまり、
動機は、平凡でなく非凡で、かつ魅力があること。
行動は、以下同。
展開は、
陥った最初のシチュエーションは、
そこの舞台装置は、
ターニングポイントは、
焦点そのものは。

これらを、平凡でなく非凡で、かつ魅力があるようにすることが、
そもそも創作をすることだ。

構成論は、それをまともに成立させるだけの必要条件でしかなく、
それが面白いかどうかの十分条件ではない。

なので、
十分条件として何があるかを考えると、
そもそも「ストーリーのキャラが立っていること」
なんじゃないか、って思ったわけだ。


キャラが立っていても平凡な話はある。
ストーリーのキャラが立っていないと、
目立つ、面白い話にならないと僕は考えている。

(もうちょっとわかり易い専門用語を作るべきかもしれない。
印象的であれ、とか、鮮烈なイメージを、
とか、インパクトを、とかの平凡な言葉では、このニュアンスを伝えられないだろう)
posted by おおおかとしひこ at 16:56| Comment(4) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大岡さん、いつも楽しく拝見させて頂いております。
質問がありコメントしました。

「ストーリーのキャラを立てる」という意味とは、少しそれるのですが、魅力的なキャラクターの「魅力的」とは、具体的にはどういうキャラクターなのでしょうか。

そもそも、視聴者はどういうキャラクターを見た時に「このキャラクターは魅力的だな」と感じるものなのでしょうか。

ここが結構、難しくていつも悩みます。

というのも、魅力的というのは正義の味方だけに感じるものでもなく、とてつもなく皮肉屋で嫌みなキャラクターにも感じます。

ドラッグ浸けのキャラや、連続殺人鬼のような非合法なキャラにも感じます。町や世界を危機に陥れる、悪の帝王のようなキャラクターに感じる場合もあります。むしろ、そういうキャラクターのほうが、魅力的に感じたりします。

北斗の拳でいえば、ケンシロウよりサウザーのほうが魅力的に思えたりしますし、ジョジョの奇妙な冒険でいえば、ジョジョよりディオのほうが魅力的に思えたりします。
もちろん、ケンシロウやジョジョのほうが魅力的に思う人もいます。

この「魅力的」とは、どういうことなのでしょうか。どのように、創作すれば良いのでしょうか。アドバイスいただければ、幸いです。

これからも、ブログ楽しみに拝見します。
ありがとうございました。
Posted by 虎次郎 at 2018年09月15日 13:58
まず自分が魅力を感じるキャラクターを並べて(5人でも100人でも)、
分析して見ることを勧めます。
ちまたの人気キャラクターは、判断者がバラバラなので統一された解はないので、
判断者を一人にまず絞るべきです。

なるほど、自分が魅力を感じるのは、
「○○○○○○」なのだな、と言葉にできたら、
ちまたの人気キャラクター名で検索すると、
たくさんの褒め言葉が出てきます。
信者の言葉を集めると、「○○○○○○」のように言葉に出来るでしょう。
おそらくは自分の分析したものに近いけど、
ちょっと違うかもしれません。

自分の分析がないと、軸足がないので、
ずっと「○○○」だろうか「△△△」だろうか、
と悩まなくてはならなくなります。

自分が好きなキャラクターを中心に、
みんなも好きなキャラクターを入れ込むと、
いいバランスになると考えます。

そもそも人間の魅力は全員違うものなので、
同じ魅力だったら同じ人でいい。
登場人物全員の魅力が異なるべきでしょう。
テンプレはテンプレにしかなりません。


ちなみに僕は、「目的が強いこと」がキャラクターの魅力をつくると考えます。あとギャップとか弱点とかかな。
Posted by おおおかとしひこ at 2018年09月15日 15:32
あとひとつ追加。

「そのキャラクターがそのストーリーの中に参加して、
はじめて魅力になる」ことが大事かと。
日常の魅力でなくて、有事の魅力を考えた方がいいかも知れません。

日常の人気者、たとえば芸能人やユーチューバーは、
物語の中では、途端に普段の魅力が出ないと考えます。
Posted by おおおかとしひこ at 2018年09月15日 15:48
大岡さん、とても、よく分かりました。
ありがとうございました!
Posted by 虎次郎 at 2018年09月15日 17:19
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