親指シフトのアキレス腱は、半濁音と小書きだと思う。
ぱぴぷぺぽ、ぁぃぅぇぉが全然覚えられない。
規則的な清濁同置は「覚えなくていい」という楽さがあるが、
これらは「覚えなければならない」という問題がある。
これらが良く使う音ならば、
問題なく覚えていくと思う。
しかし、滅多に出なくてなかなか覚えられない「え」
あたりよりも更に頻度が低いものが、
不規則かつマイナーな位置に追い込められている。
これは親指シフトだけの問題でなく、
新下駄だって飛鳥だって月だって新JISだって同様の闇を抱えている。
新下駄の小書きは規則的配置の工夫があるからまだなんとかなるが、
半濁音の不規則さは覚えなければならない。
しかしなかなか出てこない音だから、指が覚えるまで時間がかかる。
薙刀式の長所は、
半濁音と小書きを、親指シフトの濁音のように、
半濁音シフト、小書きシフトとして、
はひふへほ、あいうえおと、同置にしたことだ。
(JISカナは小書きは同置、半濁音は半濁点後置だから、
同置といってもよい)
この簡単さが薙刀式の長所だと、
色々な配列を触って分かってきた。
清濁を分離することのメリットは、
それぞれに違う運指を当てられることだけど、
違う運指を割り当てて得するほど、半濁音や小書きは出現率がないと思う。
これらは、覚えるコストのほうがデメリットになると考える。
要するに、僕はマイナーな音を覚えるほど、
配列を叩き込む根性がない。
飛鳥配列は全然マイナーの音を覚えられなかったし、
親指シフトは、「マイナー位置は分るが、そこに何があるかはわかっていない」状態だし、
新下駄は、「他を覚えるのに必死で、まだそこに至っていない」状態だ。
薙刀式の良さは、
それらを全部すっ飛ばしたことかもしれない。
つまりJISカナ並みに、わかり易い。
覚えて実戦に出るまでが速い気がする。
僕は、文章を書いているときに、
なるべく他のことに意識を割くのが嫌だ。
だからハ行のことだけ考えて指を動かして、
清音濁音半濁音に和音を重ねるかどうかを考えるだけで、
書いていきたかった、という感じか。
OASYS時代の親指シフトは、
小指シフトで半濁音だったそうだ。
そのほうがいいと思うんだけど、
それよりシフトでアルファベットのほうがいいのかな。
そのへんが整理されないと、
親指シフトはまだ使いにくいと思うし、
ぁぃぅぇぉをいざ使うときに探すのは、
とても大変な気がする。
半濁音と小書きを完全にマスターするのは、
他の配列なら半年単位かかるかもしれないね。
実戦でそれが出てくることはあんまりないからね。
薙刀式は、それを0コストにしているのがなかなかいいぞと、
最近分かってきた。
もっとアピールしていい所のような気がする。
新下駄の、ぺとベの位置が、どうしても覚えられない。
それ用に練習メニューを組まないと行けないなあ。
ピアノみたいな特殊訓練の領域のような気がする。
薙刀式はそこまでやらなくていいから、
そこはいい道具だと思った。
2018年09月21日
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