映画が衰退したのは、
日本の産業が衰退したのは、
提案をしなくなって、
欲しいものを調査して、そればかり作っているからではないか。
女を喜ばせるにはどうすればいいか。
その女が欲しいものをどうにかして調査して、
「私の欲しいものがなんで分ったの?」
と言わせることだろうか。
僕はそうではないと考えている。
その女が想像もしていなかったもので、
すごくよいものがいいと思う。
既に知っていることは、金を出せば買える。
ほんとうに欲しいなら自分で買うだろう。
欲しいものを上げることは、
それの時間を短縮しただけだろう。
欲しかったわけだから喜ぶは喜ぶ。
でもそれだけだと思う。
それを手に入れたらどうなるか、
それの欠点、
それがどう自分を変えて、
どのあたりが限界なのか、
そんなもの、既に調べているはずだ。
つまり、欲しいものを得るだけでは、
「想定されていた喜び」
を超えることはない。
想像もしていなかったものを提案するのが、
ほんとうの喜ばせ方だと思う。
ほんとうは、想像を越えてほしいのだと思う。
提案だから、当たりはずれがある。
はずれのリスクはある。大外れだろう。
しかし当たりのリターンは、
「想像していたもの」
よりもはるかに大きい。
リターンとリスクと安パイという考え方は、
クリエイティブに必要とは思えない。
最大に世界を変えることがリターンであるべきだと思う。
想像もしなかった面白さを作ることだ。
それをどう売るかは、売り手が考えることだ。
それをどう売ればいいのか分からない、
馬鹿な安パイ野郎が増えただけだ。
今画期的な商品が世の中に出ないのは、
「それを出しても売れない」
と、事前につぶされるからである。
家電がそろそろ中国に追い抜かれるだろう。
日本製のPCを使っている人ってどれくらいいるんだろう。
もう日本のモノづくりなんて、
駄目かも知れない。
だって安パイしか作らないからね。
想像もしなかった未来へ連れていくことが、
モノづくりの目的であり、結果だ。
すべては提案だ。
売れるか売れないかは分からないから、
提案するのである。
売れないのは、理解をさせる努力が足りないか、
それが面白くないかのどちらかだ。
需要ばかり供給していては、
デッドエンドだ。
今の日本には提案がない。
(情弱を騙してかすめ取ろうとする提案が増えたのは、
ほんとうに衰退なんだなあと思う)
供給なんて考えるな。
新しい未来へ連れていけ。
そして、それが失敗したら、捨てればいいだけのことである。
ひょっとすると、もう捨てることが出来ないくらい、
地球が狭くなってしまったのかもしれないが。
2018年10月12日
この記事へのコメント
コメントを書く